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 4日午後8時45分ごろ、福島県大熊町下野上の常磐道下り線で、高速路線バスと乗用車が衝突した。双葉地方広域市町村圏組合消防本部によると、バスの乗客約40人が軽傷を負い、近くの病院に搬送された。1人が意識不明の重体で、乗用車に乗っていたとみられる。

 県警によると、現場は富岡町の常磐富岡インターチェンジ(IC)と浪江町にある浪江ICの間の片側1車線の対面通行区間。事故の影響で常磐道は午後10時半現在、上り線が南相馬ICから常磐富岡IC、下り線が常磐富岡ICから浪江ICが通行止めになっている。

 乗客などによると、バスに反対車線から出てきた乗用車が正面衝突し、バス前面下部に食い込んで大破。バスもフロントガラスと前面が大破した。乗客の一人は「いきなりドーンという大音響と衝撃の後、悲鳴が聞こえ、10人ぐらいが血を流していた」と振り返った。

 現場は、東京電力福島第一原発事故による避難指示区域内。NEXCO東日本のホームページによると、この区間の放射線量は毎時0・65~4・05マイクロシーベルト。