レディオヘッド 新曲をリリース!ミニマルからの影響が濃厚 分析レビュー
今年7月にニューアルバムのリリースが噂されているレディオヘッド。今月2日には公式サイトDEAD AIR SPACEのコンテンツが削除されたり、公式TwitterやFacebookの投稿が削除されたことで話題になりましたが、新たな動きがありました。
5月3日、突如公式サイトに鳥のアートワークの新曲「Burn The Witch」が動画で公開され、同時にiTunesなど音楽配信サイトで購入が可能となったのです。早速聴いて分析みました。
スティーブライヒからの影響か ミニマルミュージックに接近
こちらが新曲のBurn The Witchです。
曲はストリングスと思われる音色が反復するフレーズから始まります。この決まったフレーズを反復する手法は、スティーブライヒ(SteveReich)などのミニマルミュージックからの影響を多分に感じます。
決まったフレーズを何重にも重ねることにより、メジャーともマイナーともつかない刻々と変化する万華鏡のような効果を生んでいます。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、レディオヘッドのジョニーとスティーブは親交があります。
ジョニーが2011年の音楽フェスティバルでスティーブのエレクトリック・カウンターポイントを演奏するなどしたことから、スティーブがレディオヘッドに興味を持ち、逆に2014年にスティーブがレディオヘッドに影響を受けてRadioRewriteという作品を発表するなど、互いに影響を与えあっています。
今回の新曲はこうしたスティーブからの影響を強く感じられるイントロから始まります。スティーブの作品はこちら。今回の新曲とアプローチが似てますね。
ドラムとベース、そして重く覆いかぶさる雲のようなシンセサウンド
その後シンセドラムが加わります。シンセドラムはKid A以降多用されていますが、ここでは前作The King Of Limbs以降多用されているようなタイトなドラムサウンドが聞こえます。
そして地を這うようなシンセベースとシンセパッドのが加わり、アンビエントで暗く重く覆いかぶさるような雲のようなサウンドが展開されていきます。このあたりもThe king Of Limbsに近いですが、前作と比較しボーカルがはっきりと聴こえ、よりキャッチーさが増してはいます。
また今回はOK Computerのようなロックなギターサウンドは聴こえません。音色とミニマル的な執拗な繰り返しは、Hail to the Thiefの9曲目に収録されていたWe Suck Young Bloodのような儀式的な印象を与えます。
伸びやかなメロディ 歌詞は「魔女を燃やせ」
サビでは曲のタイトルどおり
魔女を燃やせ
魔女を燃やせ
お前の居場所はわかってるんだ
お前の居場所はわかってるんだ
と歌います。伸びやかなメロディと、その後の滑らかなストリングスにより、歌詞とは対照的にややドラマチックな印象さえ受けます。
Kid Aでボーカルを滅茶苦茶に分解・融解して以降、レディオヘッドはボーカルに様々なアプローチのエフェクトを加えていますが、今回のボーカルはトムの生の声をはっきりと聞かせています。
どこか浮遊感の漂うサウンドのThe king Of Limbsと、楽器隊のアレンジは近いものがありますが、ボーカルの処理により、より肉体的でドラマチックなサウンドになっています。
アウトロはイントロにも聴こえた反復のメロディが繰り返され、最高潮を迎えたところで突如終わります。
まとめ
新曲は前作のThe King Of Limbsの音色や曲調に、スティーブから影響を受けたと思われるミニマルミュージックの要素を加えたような内容でした。またメロディもよりキャッチーなものになっています(レディオヘッドにしてみればですが)
前作を更に深化させたサウンドに、今年7月に噂されているニューアルバムも期待できると感じました。
今後もレディオヘッドの動向から目が離せません。
スティーブライヒの作品など、関連作品はこちら