Evernoteで「入れる」と「出す」

ミニノートや手帳なんかを使っていると、面白いことが起きます。

新しく書き込む際に、過去の書き込みが目に入るのです。そうして目に入った書き込みは、意図的に探そうとした記述ではないので、「予想外の結びつき」を生むことがあります。つまり、アイデアの促進剤として機能してくれるのです。

ここで注目したいのは、「入れる」(=書き留める)と「出す」(=思い出す)がワンセットになっている、という点。「入れる」という行為をしようとすると、意識せずに「出す」という行為が促されるのです。

一見地味ではありますが、これはわりと重要で、「意識的に何かを探すわけではなく、何かを見返す」という行為はそこに直接的な生産性がないので(=意義を感じにくいので)、どうしても後回し・置き去りにされがちです。

しかし、新規の書き込みは常に発生するのですから、そのタイミングで以前の情報を目に入れれば、置き去りにはできないでしょう。一挙両得です。

クリップが引き起こす連想

千夜千冊」というサイトをよく読みます。というか気になった本のタイトルで検索するとよくヒットするのです。たいてい印象深いことが書いてあるので記事をクリップします。Evernoteに保存するわけです。

そうして作成したノートにこんなものがありました。

screenshot

注目したいのは「コンテキスト」です。提示された6枚中5枚が同じ「千夜千冊」というウェブサイトからのクリップでした。もう一つは、おおもとのクリップ先が扱っていた本のメディアマーカーの登録情報。なかなか優秀です。

このクリップを作成したのは2016年の4月。コンテキストで提示されたノート大半が2015年に作成されたもので、中には2014年のものもあります。当然のように、私はこうしたノートを作っていたことすら忘れていました。もう、すっかりと。

つまり、ここでも「入れる」と「出す」がワンセットになっているわけです。しかも、1年前や2年前の書き込みが私の目に飛び込んできます。記述量に上限のある紙のノートでは実現はなかなか難しいでしょう。数年以上の情報を悠々とストックできるEvernoteならではの恩恵がここにはあります。

さいごに

アイデア管理の一つのハックポイントは「入れる」と「出す」のセット化にあるのではないか、と思います。こまめにアイデアノートを見返す人ならば別に構わないのですが、たぶん一番躓きやすいのが「出す」ことでしょう。でもって、リマインドこそデジタルツールの十八番ではありませんか。

私なら「セレンティビティ機能」とか名付けて、意欲的に開発していくところです。ほんとに。

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