おはようございます。
7時になりました。
熊本県と大分県では、きょう未明にも震度4の揺れを観測する地震が起きるなど、活発な地震活動が続いています。
気象庁は、引き続き激しい揺れを伴う地震が起きるおそれがあるとして、警戒を呼びかけています。
熊本県南阿蘇村では、今も2人の行方が分かっておらず、捜索が続けられています。
今月16日の地震で大規模な土砂崩れが起きた、熊本県の南阿蘇村。
河陽の高野台地区では、この地区にいたと見られる早川海南男さんの行方が分かっていません。
これまでの捜索で、早川さんの携帯電話が見つかり、警察などは見つかった付近を中心に捜索を続けています。
また、阿蘇市の大学4年生、大和晃さんも行方が分かっていません。
無人の重機を使って、範囲を広げて捜索が進められています。
この週末、被災地には、全国から多くのボランティアが集まりました。
ボランティア活動が本格化する中、課題も見えてきています。
地震についてのニュースはこのあとにも詳しくお伝えします。
夏の参議院選挙の前哨戦となる、衆議院北海道5区と京都3区の補欠選挙は、きのう投票が行われました。
このうち与野党が全面対決する構図となった北海道5区の補欠選挙は、自民党の新人で公明党などが推薦する和田義明氏が、初めての当選を果たしました。
また、京都3区の補欠選挙は、民進党の前の議員で、社民党が推薦する泉健太氏が、ほかの5人の新人を抑え、6回目の当選を果たしました。
衆議院北海道5区の補欠選挙の開票結果です。
和田義明、自民・新、当選。
13万5842票。
池田真紀、無所属・新、12万3517票。
自民党の新人、和田氏が、無所属の池田氏を破り、初めての当選を果たしました。
和田氏は、自民党の町村前衆議院議長の娘婿で、去年、町村氏が死去したことに伴う今回の補欠選挙に初めて立候補しました。
和田氏は、公明党のほか、日本のこころを大切にする党と、前回の衆議院選挙で民主党を支援した地域政党の新党大地の推薦を受けました。
対する池田氏は、先月発足した民進党と、候補者を取り下げた共産党、それに社民党、生活の党の4党の推薦を受け、与野党が全面対決する構図となりました。
与野党は選挙結果が、衆議院の解散戦略を含む安倍総理大臣の今後の政権運営に加え、各党の選挙協力にも影響を与えるものと見て、激しい選挙戦を展開しました。
自民党と公明党は、閣僚や党幹部を多数派遣し、党を挙げての組織選挙を展開。
和田氏は自民党と公明党の支持層を固め、初めての当選を果たしました。
投票率は57.63%で、おととしの衆議院選挙に比べて0.8ポイント低くなりました。
衆議院京都3区の補欠選挙の開票結果です。
泉健太、民進・前、当選。
6万5051票。
森夏枝、おおさか維新・新、2万710票。
小野由紀子、こころ・新、6449票。
田淵正文、無所属・新、4599票。
大谷木光子、諸派・新、2247票。
郡昭浩、無所属・新、370票。
民進党の前の議員で、社民党が推薦する泉氏が、ほかの5人の新人を抑え、6回目の当選を果たしました。
泉氏は、前回の選挙では京都3区で議席を確保できなかったものの、比例代表の近畿ブロックで復活当選しました。
今回の補欠選挙は、前回、自民党で当選した宮崎謙介元衆議院議員が、みずからの女性問題で辞職したことを受けて行われました。
泉氏は、民進党の支持層を固めるとともに、今回の選挙で候補者の擁立を見送った自民党や共産党の支持層、それに無党派層にも支持を広げ、6回目の当選を果たしました。
投票率は30.12%で、戦後に行われた衆議院の補欠選挙の中では、最も低くなりました。
選挙の結果について、与野党の受け止めです。
では、政治部の中田記者とお伝えします。
中田さん、与野党双方が今回の結果、成果を強調していましたよね。
そうですね。
今回、自民党は京都3区で不戦敗を選んで、北海道5区、ここに勢力を集中させたんですね。
しかもこの選挙区は、当選した和田さんの義理の父親に当たります町村さんの固い地盤で、絶対に負けられないという戦いだったんですね。
それだけに、安どの声が出ています。
参議院選挙に向けては、勝ってかぶとの緒を締めよといわんばかりに緊張感を持って、政権運営に臨む必要があると受け止めているんです。
一方の野党側ですけれども、負けはしたものの、統一候補で戦えば、与党候補と互角に渡り合えると、手応えを感じています。
NHKの出口調査によりますと、無党派層は70%程度が野党側の候補に投票したとしていまして、無党派層の支持をつかむことができたのは、参議院選挙に向けてはずみになるとしているんですね。
その参議院選挙に向けて、与野党はどう動いていくんでしょうか。
熊本地震以降、国会は党首討論が先送りされるなど、実は与野党全面対決という空気ではないんですね。
ただ参議院選挙はこれ、必ず行われますので、与野党とも、取り組みを本格化させることになります。
与党側は熊本地震に対応する補正予算案を早期に成立させるなど、実績を積み重ねていきたい考えなんです。
一方の野党側なんですが、民進党は補正予算案の成立には協力する方針でして、参議院選挙に向けては候補者の一本化が今回、一定の効果を上げたとして、選挙全体の勝敗の鍵を握ります定員が1人の1人区、ここでも連携は加速する見通しです。
そして衆参同日選挙という見方もありますが、見通しはどうでしょうか。
これは今の段階、なんとも言えないんですけども、政府・与党内では、熊本地震を受けまして、震災対応が最優先だとしまして、避けるべきだという意見が強まっているんですね。
菅官房長官も先に、安倍総理大臣は解散のかの字もないと言っているということは、解散しないということだと思うと述べまして、否定的な認識を示しています。
一方で、与野党双方からは、解散はないだろうという見方が強まったときほど、注意しておかないといけないという声もあるんですね。
ですので、安倍総理大臣としては6月1日の国会会期末ぎりぎりまで、いろんな情勢見極めたうえで、判断するものと見られます。
政治部の中田記者に聞きました。
では、ここからは再び熊本地震についてお伝えします。
今回の一連の地震で被災した自治体では、次々と災害ボランティアセンターが開設されています。
週末、多くのボランティアが全国各地から集まり、活動しました。
しかし、取材を進めると、課題も見えてきました。
益城町の災害ボランティアセンター。
きのうまでの4日間で、1700人を超えるボランティアが、全国各地から駆けつけました。
ボランティアの主な仕事は、支援物資の仕分け、避難所での配給、さらに被害を受けた家の片づけです。
依頼内容としましては炊き出し、物資の運び、仕分け。
住民などからの依頼を受けて、チーム分けされ、現地に派遣されます。
このチームは、町内にある地震で壊れた家に向かいました。
ボランティアは、自治体が今後も使用可能だと判定した家の中での片づけや、家に周囲に散乱するがれきの撤去を担います。
多くのボランティアが集まってくる一方で、課題もあります。
ボランティアセンターは、住民のニーズを把握しきれていないため、せっかく来ても仕事がないボランティアが数多く出ているのです。
先週土曜日、ボランティアの募集は午前9時の受け付け開始から、僅か20分ほどで打ち切られてしまいました。
益城町では、地震によって1000棟以上が全壊するなど、多くの住宅に被害が出ました。
こうした中、家の片づけやがれき撤去に多くのボランティアが必要だと見込まれています。
しかし、今のところ、依頼する住民は少ないのが実情です。
一体なぜでしょうか。
車の中で避難生活を続ける渡辺和子さんです。
地震があった今月14日から、ほとんど自宅に帰っていません。
渡辺さんの自宅です。
家の周囲では物置が倒れたり、地面に亀裂が入ったりしています。
さらに、家の中では家具や電化製品が倒れ、あちこちに物が散乱しています。
しかし、相次ぐ地震で渡辺さんは、まだ自宅の片づけを進める気持ちにはなれないといいます。
さらに、いつ激しい揺れが起きるか分からない状況で、ボランティアを依頼すれば、彼らの命の危険にさらすことになると考える人たちも少なくありません。
こうした中、今、ボランティアは何ができるのか。
ボランティアセンターでは、ただ依頼を待つのではなく、ボランティアに協力してもらい、避難している住民への聞き取り調査を始めました。
今後、聞き取りを生かして、被災した人たちの要望に合った支援に結び付けていきたいと考えています。
ボランティアセンターによる避難している人たちへの聞き取り調査は、熊本市などでも始まっています。
そうした調査によって、全国からやって来るボランティアの力がむだにならないようにして、今、困っている人たちへの支援になんとかつなげてほしいですよね。
そうですね。
被災した人たちのために、ぜひボランティアに参加したいと考えている方もいらっしゃると思います。
注意点をまとめました。
まず宿泊先や移動手段は自分で確保しておく。
水や食料は自分で持っていく。
さらに長靴や軍手などを着用して、軽装での作業を避ける。
そして、あらかじめ自分がけがをした場合や、作業中に物を壊してしまった場合に備えて、ボランティア向けの保険に加入する。
ボランティアへの参加方法や注意点は、各自治体の災害ボランティアセンターのホームページを確認するようにしてください。
では続いて、避難所となっている熊本県益城町の総合体育館から中継です。
けさは雲が広がっています。
午前6時の気温は14度7分でした。
上着を着ていても、少しひんやりと感じます。
益城町総合体育館です。
朝のこの時間は、皆さん歯を磨いたり、トイレに行ったりしています。
益城町ではきょうの深夜にも余震がありました。
余震のたびに目が覚めて、ぐっすり眠ることができず、体のあちこちが痛くなっているという人が多くいます。
そしてこちらには駐車場があります。
けさは車で仕事に出かける人の姿もありました。
週の初めということで、きょうから仕事を再開する人が増えています。
家族で避難している50代の女性は、夫がきょうから仕事に戻ります。
介護が必要な父も一緒に避難しているので、夫がいなくなる日中は不安です。
でも、周りの人も助けてくれるので、力を借りながら頑張りますと話していました。
発災から10日以上がたち、避難所の状況も少しずつ変化しています。
益城町総合体育館でした。
地震の影響は、子どもたちの学校生活にも及んでいます。
週明けとなるきょう、熊本県内では、小中学校や高校などの半数以上に当たる400校近くが休校し、授業を受けられない子どもたちは15万人に上ると見られています。
休校が相次ぐ熊本県内の学校。
熊本市では、週明けのきょうも、1つの小学校を除いて、すべて休校になる予定です。
熊本県教育委員会によりますと、休校するのは県内の小中学校や高校、幼稚園などの半数以上に当たる387校。
建物の安全が確認できていなかったり、学校の施設が避難所になったりしているためです。
授業を受けられない子どもは15万人に上ると見られています。
多くの学校で、休校は大型連休明けの来月10日前後まで続く見込みで、学習面の遅れなどの影響が心配されます。
被災した人たちへの支援の動きが広がっています。
南阿蘇村にある避難所では、ノロウイルスによる集団感染が起きた可能性があることから、日本赤十字社の医療チームなどによる感染症対策が進められました。
益城町の総合運動公園にあるのは、100以上のテントです。
登山家の野口健さんが、避難所や車で寝泊まりを続ける人たちに利用してもらおうと、テントの寄付を呼びかけ、ボランティアと共に組み立てました。
一連の地震では、多くの建物に被害が出ました。
中には、指定避難所になっているのに、使えなくなっている所があることも分かりました。
熊本市にある中学校の体育館です。
地震でコンクリートの内壁が剥がれ落ち、床に突き刺さっているものも。
400人を収容する計画でしたが、中学校では危険と判断。
校内の保健室や廊下などを利用することにしました。
こちらの小学校では、最大で500人を受け入れる予定でしたが。
校舎の脇の道路には、大きな亀裂が。
亀裂は体育館の壁にも。
天井の一部も剥がれ落ちました。
地震のあと避難してきた住民は、体育館に入らず、グラウンドに止めた車の中で過ごしたということです。
指定避難所は、災害の影響が比較的少ない場所にあることなど、一定の基準を満たしている必要があります。
NHKが1000人以上の避難者がいる県内12の市町村に取材したところ、県が把握している839か所の指定避難所のうち、少なくとも40か所が使えなくなっていることが分かりました。
建物の耐震に詳しい東京大学生産技術研究所の中埜良昭教授は、避難所の被害の状況を今後詳しく調査し、耐震診断や建物の設計が適切だったか、検証する必要があると話しています。
被災した人たちの生活再建が急がれる中、大きな被害を受けた自治体では、生活再建の支援金などを受け取るのに必要なり災証明書の受け付けを始められていないことが分かりました。
一連の地震で、熊本県内ではこれまでに5400棟余りの住宅で被害が確認されています。
住宅に被害を受けた人たちが、生活再建の支援金や保険金などを受け取るためには、各自治体が発行するり災証明書が必要ですが、住宅の被害が確認されるなどした県内の25の自治体のうち、阿蘇市と益城町、西原村の3つの市町村では、まだ受け付けを始められていないことが分かりました。
理由について各自治体は、多くの職員が、避難所の運営などの業務に当たっていて、受け付けの態勢が整えられていないためなどとしています。
各自治体は、県外の自治体に応援の職員を要請するなどして、できるだけ早く態勢を整え、受け付けを始めたいとしています。
益城町の西村博則町長は、り災証明書の発行の方法を、早急に決定したいと述べました。
熊本県と大分県では、きょう未明にも震度4の揺れを観測する地震が起きるなど、活発な地震活動が続いていて、震度1以上の地震の回数は、880回近くに上っています。
気象庁は、引き続き激しい揺れを伴う地震が起きるおそれがあるとして、警戒を呼びかけています。
熊本県ではきょうも午前0時44分ごろに、熊本地方を震源とするマグニチュード4.4の地震があり、熊本市西区と熊本県宇城市で、震度4の揺れを観測しました。
一連の熊本地震で、熊本県と大分県で震度1以上の揺れを観測した地震の回数は、きょう午前6時までに879回に上っています。
1日当たりの回数は、おとといは28回、きのうは30回となっているほか、きょうは午前6時までに6回となっています。
気象庁は、地震の回数が減ったように感じられるかもしれないが、全体的には地震の回数が比較的多い状態と、やや少ない状態を繰り返しながら、活発な活動が続いているとしています。
気象庁によりますと、熊本県や大分県の被災地では、きょうは夕方ごろにかけて断続的に雨が降り、多い所で1時間に5ミリの雨量が予想されています。
また今週の後半にかけても、雨の降りやすい状態が続き、西日本は場所によって一時強く降るおそれもあります。
気象庁は、揺れが強かった地域では地盤が緩んでいるため、引き続き地震の揺れや雨による土砂災害に警戒するよう呼びかけています。
では、交通機関への影響です。
九州新幹線は、熊本と新水俣の間で、依然として運転を見合わせています。
JR九州は、脱線した車両のうち、最後まで現場に残っていた1両を、きのう撤去し、早ければ今月28日にも、全線での運転再開を目指す方針です。
九州の高速道路は、九州自動車道などで、今も通行止めの区間があります。
石井国土交通大臣は、九州自動車道について、今月中に全線で通行できるようになるという見通しを明らかにしました。
また、熊本県内では、きょう午前5時現在、少なくとも10の市町村のおよそ2万1200世帯で断水が続いています。
このうち益城町では、およそ1万世帯と、ほぼ全世帯で断水が続いていますが、きょうから一部の地区で給水が再開されます。
西原村ではおよそ2500世帯と、ほぼ全世帯で断水が続いているほか、阿蘇市ではおよそ3500世帯、御船町では2428世帯が断水しています。
厚生労働省によりますと、ご覧の地域では、すべて復旧するのに、2週間程度か、それ以上かかる見通しだということです。
次です。
神戸市の新名神高速道路の建設現場で橋桁が落下した事故で、橋桁には、重さ75トンの設備が十分に固定されていない状態で乗せられていたことが、関係者への取材で分かりました。
警察は、重い設備が不安定な状態で置かれていたことと、橋桁の落下に関連がないか調べることにしています。
今月22日、神戸市北区道場町の新名神高速道路の建設現場で、長さおよそ120メートル、重さおよそ1350トンの橋桁の西側の部分が、橋脚からおよそ15メートル下の国道に落下して、作業員2人が死亡し、8人が重軽傷を負いました。
警察はきのう、工事を請け負った大阪・堺市にある横河ブリッジ大阪事業場や、下請け業者で、兵庫県尼崎市にある汐義建設工事などを、業務上過失致死傷の疑いで捜索しました。
道路を管理するネクスコ西日本によりますと、事故が起きたとき、橋桁の西側では、クレーンでつり下げる際に使う、セッティングビームという設備を3基、設置する作業が進められていました。
この設備の重さは3基でおよそ75トンあり、1基につき2か所をボルトで固定することになっていましたが、当時は合わせて6か所のうち、少なくとも3か所が固定されていない状態で、橋桁に乗せられていたことが、関係者への取材で新たに分かりました。
警察は、重い設備が不安定な状態で置かれていたことと、橋桁の落下に関連がないか調べることにしています。
107人が死亡したJR福知山線の脱線事故からきょうで11年です。
兵庫県尼崎市の現場近くの献花台には、JR西日本の社長などが訪れ、犠牲者を悼んでいます。
現場に設けられた献花台です。
朝早くから、花を手向ける人が訪れていました。
午前6時半過ぎには、JR西日本の真鍋精志社長らが訪れ、黙とうをささげたあと、花を供えていました。
きょうは、現場近くで追悼慰霊式が行われ、事故が起きた午前9時18分に黙とうをしたあと、真鍋社長がおわびと追悼のことばを述べることになっています。
この事故では、JR西日本の歴代の社長3人が、業務上過失致死傷の罪で強制的に起訴され、1審と2審で無罪判決が出たあと、検察官役の指定弁護士が上告しています。
現場のマンションでは、ことし1月から、事故の痕跡を保存し、未来に教訓を伝える施設を作る工事が始まっています。
事故から11年のきょうは、犠牲者を追悼するため、工事が中断されることになっていて、事故を見つめ直し、安全の大切さを改めて考える一日になります。
スポーツです。
まずはテニスの錦織圭選手です。
スペインで開かれたツアー大会の決勝で敗れ、3連覇はなりませんでした。
決勝の相手はナダル。
クレーコートが得意な元世界王者です。
錦織は序盤から積極的に攻めます。
レベルを上げないと勝てないと錦織。
その攻撃的なプレーを、ナダルの守備が阻みました。
第1セットを失います。
第2セット、粘りを見せますが、ナダルの強じんな体力が上回りました。
力尽きた錦織、ナダルを攻略できず、3連覇はなりませんでした。
次は、2020年東京オリンピック・パラリンピックのエンブレム。
最終候補の4作品の中から新たなエンブレムがきょう決まります。
エンブレムを巡っては、去年9月に白紙撤回されて以来、組織委員会の有識者会議、エンブレム委員会が、1万4000件余りの応募作品の中から絞り込みを行い、今月8日には、最終候補として、市松模様のデザインを藍色で表現した作品A、選手の躍動と観客の喜びなどを一つの輪として表現した作品B、風神・雷神をモチーフにした作品C、朝顔をモチーフにした作品Dの、4作品が発表されました。
きょうのエンブレム委員会では、21人のメンバーが議論し、最終的には投票で1作品が選ばれ、直後に開かれる組織委員会の理事会で承認されて、正式に決まる見通しです。
白紙撤回から7か月余り。
選考過程の閉鎖性や、透明性の欠如が大きく批判された反省を踏まえて選考が進められてきた新しいエンブレムが、ようやく決まることになります。
スポーツでした。
けさの知りたい!赤松アナウンサーです。
おはようございます。
けさはまずこちらをご覧ください。
今もお伝えしましたが、2020年の東京オリンピック・パラリンピックで最終候補となっている、大会のエンブレムの4作品です。
この作品について広く国民から意見を募集して、4万件余りが寄せられたそうです。
その意見を参考にして、きょう、この中から新しいエンブレムが決まるということなんですね。
ようやく決まりますね。
どれになるのかな。
ということで、けさは、オリンピックエンブレムの知られざる歴史を知りたい、ということで、ご覧ください。
52年前の東京大会から13大会。
夏のオリンピックで使われたエンブレムです。
あー、ずらり、いろんなデザインがあったんですね。
メキシコやミュンヘン、そして84年ロサンゼルス、88年のソウル大会では、水泳で鈴木大地さんの金メダル。
ありましたよね。
このエンブレム、開催国の文化や伝統が表現されているんです。
例えばこの2000年のシドニー。
これは先住民族アボリジニの道具、ブーメランが表現されているんです。
この赤と黄色の部分。
そして2004年のアテネ。
これはメダルの代わりだった冠を取り入れて、古代オリンピック精神の原点に戻ろうという意味が込められているんです。
そしてこの夏のリオですが、これはブラジルの国旗の3色を取り入れて、人と人が手をつないだ様子をデザインしているんです。
それぞれに開催国の思いが込められているんですね。
いろいろありますよね。
その中でも今回、注目したいのが、こちらです。
1964年の東京オリンピック。
やっぱりインパクトありますね。
当時これ、シンボルマークと言われていました。
かっこいいですね。
実は当時56年前も、デザインコンペが行われて選ばれたものなんです。
貴重な資料を入手しました。
左側の6つの作品、残念ながら落選したものなんですけれども、富士山や、これ、梅の花でしょうかね。
さらには白黒のデザインもあれば、折り紙が扇をモチーフにしたデザインが候補に上がっていたんです。
どこかしら日本らしさが出てますよね。
らしいですよね。
これらの中でも、満場一致で決まったのが、このデザインだったそうなんです。
デザインしたのは亀倉雄策さんです。
日本を代表するグラフィックデザイナーの一人です。
亀倉さんは生前、デザインについてこう話しています。
確かにこれ見ると、強く印象に残りますよね。
残りますよね。
貴重な実物のポスターをご用意しました。
当時の日本、戦後の復興を果たして、世界へと存在感を示すうえでも、デザインでも力強さを表現する必要があったんです。
その一つが、この赤い丸です。
これ、日本人にとっては日の丸ですよね。
世界の人々にとっては太陽をイメージさせるものでした。
そして色にも注目です。
この五輪。
5色じゃない、金色です。
赤と金の2色だけの大胆な組み合わせ。
実はこれ、ある日本の伝統美から着想を得たといわれているんです。
伝統美?
それがこちら。
これは?
あれ?
えっ?豊臣秀吉ですか?
そうなんです。
豊臣秀吉の陣羽織です。
この赤と金の組み合わせは、豪華で強い力を生むということで、取り入れたんだそうです。
いやあ、数百年前の豊臣秀吉と関係してたとはびっくりですね。
そうなんです。
さらに亀倉さん、サイズにも力強さのためこだわりました。
これ、細長いですよね。
この枠いっぱいに赤と金が広がっています。
これが白い部分、余白があると、ほら、デザインの力が弱くなってしまうということで、この両端を切り落としたんだそうです。
デザインが全面にくるようにしたんですね。
力強く、よりね。
みずから企画サイズを変更するほどのこだわりがこれ、あったんだそうです。
へえー、そんな工夫があったんですね。
そうなんですね。
さあ、気になる2020年のエンブレム、きょう午後3時から発表の予定です。
けさの知りたい!でした。
では次のニュースです。
がん患者が安心して生活できる環境作りに向けて、超党派の議員連盟は、がん対策基本法の改正案をまとめ、今の国会に提出することになりました。
企業などの事業主に対し、がん患者の雇用継続に配慮することなどを求めています。
20歳から64歳までで、がんにかかる人が年間およそ26万人に上り、がん患者への生活支援策の充実を求める声が上がる中、自民党や民進党などの国会議員で作る超党派の議員連盟は、がん患者やその家族が安心して生活できる環境作りに向けて、がん対策基本法の改正案をまとめました。
改正案では、企業などの事業主に対して、がん患者の雇用継続に配慮することや、子どもを含むがん患者が、必要な教育と治療を円滑に受けることができる環境を整備するため、国と自治体に対して、必要な施策を講ずることなどを求めています。
また、国と自治体ががん患者とその家族の生活の質の向上のために、必要な施策を講ずることも盛り込んでいます。
議員連盟は、この改正案を議員立法として今の国会に提出し、早期成立を目指すことにしています。
続いて気象情報です。
けさは晴れているようですね。
酒井さん。
青空、広がっていますよ。
東京・渋谷では、少し前まで雲も出ていたんですが、その雲も取れてきました。
気持ちがいい青空の朝を迎えています。
ただ、日ざしが強いので、紫外線が気になりますね。
きょうは全国広い範囲で晴れそうで、日ざしの暖かさ、存分に感じられそうです。
では全国の予報を見ていきましょう。
木曜日にかけて雨のマークがついていますが、特に警戒が必要なのは水曜日です。
雨、風が強まって、土砂災害に対する危険性、また高まってきそうです。
ではあす以降の天気、全国で見ていきましょう。
2016/04/25(月) 07:00〜07:45
NHK総合1・神戸
NHKニュース おはよう日本[字]
▼「熊本地震」で長引く避難生活。被災地の現状は▼衆議院補欠選挙、北海道5区、京都3区の結果▼東京オリンピック・パラリンピックの新エンブレムがきょう決定
詳細情報
番組内容
▼「熊本地震」で長引く避難生活。ボランティア受け入れで被災地の現状は。ライフラインなども含めて最新情報▼夏の参議院選挙の前哨戦として注目される衆議院の2つの補欠選挙。北海道5区、京都3区でそれぞれ自民党と民進党の公認候補が勝利▼東京オリンピック・パラリンピックの新たなエンブレムがきょう決定。歴代オリンピックエンブレムの知られざる歴史。1964年の東京オリンピックのエンブレムに込められた思いとは
出演者
【キャスター】阿部渉,和久田麻由子,【スポーツキャスター】森花子,【気象キャスター】酒井千佳
ジャンル :
ニュース/報道 – 定時・総合
ニュース/報道 – 特集・ドキュメント
スポーツ – スポーツニュース
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