●QWERTYキーボードつきでどこでもゲーム開発!
Next Thing Co.のPocketC.H.I.P.は、わずか9ドルで買えるという同社の小型コンピューターC.H.I.P.(というかチップ剥き出しの小さなボード)をベースに、ちょっとゲームボーイ風なサイズのボディと、キーボード、ディスプレイ、バッテリーを組み込んだモバイルコンピューター。価格は69ドル(税・送料別)で、現在は期間限定価格として49ドルで予約受付中だ。
そんな本機に、Lexaloffle GamesによるPICO-8が同梱されることが発表された。PICO-8は、ドット絵スタイルの小さなゲームを開発できる一種のゲームエンジン(使用言語はLUA)。今回のサポートにより、ユーザーはPICO-8ベースで作られた大量のゲームをPocketC.H.I.P.上でプレイできるだけでなく、改変やオリジナルゲームの開発を行ってゲーム作りを学ぶことができる。
PocketC.H.I.P.の基本性能はC.H.I.P.に準じたもので、1GhzのARMv7プロセッサーとGPUとしてMali 400を搭載し、512MBのメモリーと4GBのストレージ容量を内蔵する。WifiとBluetoothによる通信機能もあり、バッテリーは最大5時間駆動。OSはDebian Linuxベースのオリジナルだ。
ディスプレイは420ピクセル×272ピクセルで、マウス代わりのタッチ機能にも対応している模様。物足りないと思うかもしれないが、PICO-8で作るゲーム自体が128ピクセル×128ピクセルの解像度しかないので、これでオーケーかも。
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▲QWERTY式のフルキーボードを搭載。右下の穴に鉛筆を挿すと立てることもできる。 |
なおPocketC.H.I.P.の状態でもターミナルなどをはじめとするOS機能は使えるはずなのだが(これを使うハッカーがいたら超カッコいい)、まぁ解像度が解像度なのでできることは限られるはず。しかし実はC.H.I.P.本体を外して単体使用することが可能で、ディスプレイケーブル(コンポジット)やUSBマウス、Bluetoothキーボードなどを接続すれば、デスクトップコンピューターのように使えるのだ。
その場合は640ピクセル×480ピクセル、別売りのVGAアダプターやHDMIアダプターを組み合わせれば720Pの表示が可能なので、Web閲覧やメールをしたり、一部のLinux対応ゲームやオールドゲームのエミュレーション(もちろんオリジナルのプログラムを所有しているものにしよう)などで遊ぶこともできる。
そんな感じに夢が広がりまくるこのデバイス、ストアでは発送先住所に日本を選択することもできたので、気になる人はトライしてみてはいかがだろうか。