ニーチェと言えば「ツァラットストラはかく語りき」の名著で知られるドイツの哲学者です。
ニーチェの哲学はどのようなものか知りたく、この本を買ったが、かなりがっかりな内容でした。
結論から言うと「翻訳者がニーチェの書物からいくつかのフレーズを抜き出し、自分の解釈・翻訳を超訳と称した翻訳者による自己啓発本」
読む価値はないわけではないですが、純粋にニーチェの思想・言葉というわけではないですので要注意です。
では本のレビューをもう少し詳しく書いていきます。
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結論の理由を代弁してくれているamazonのレビュー
☆3.5となっていますが、多くの方から「約に立った」と評価されているトップカスタマーレビューはほとんど☆1の評価です。
その中でも729人の方から役に立ったと評価されているレビューを転載しておきます。
自分もこの方の意見に同意です。
書物の1部分を書き抜き、それに自分なりの解釈を書く。
これ自体は別にいいのですが、それを「超訳」とし、
「ニーチェの言葉」とするのには無理があります。
つまり、この書物は「ニーチェの言葉」ではありません。
著者の言いたいことに都合のいい部分を拾ってきただけ
の書物です。順序が逆なのです。
本当に「ニーチェの言葉」を読みたいのなら、この書物は
違うので注意してください。僕は、この書物を今年の春に
買いましたが、未だに今年のがっかり本No1です。
まだランキングに入っていたので、ご参考までに
レビューを描きました。
内容はほぼ定番の自己啓発フレーズ
自己啓発本や名言集を読んだ方にはこの本は非常に退屈な内容だと思います。
なぜなら多くの人がどこかで聞いたことのあるような自己啓発ばかりです。
よく聞くということはそれだけ意味のある自己啓発ととらえることができますが、ありきたりのフレーズを聞いても面白くないです。
例えば「視野を広げれば世界が広がる」や「努力を続ければ少しずつ高みに近づく」という内容がありますが、そんなのは100回近く耳にしたことのある言葉で、読んでても非常に退屈でした。
翻訳者の解釈で気に入ったフレーズ
そんな翻訳者による自己啓発本ですが、読む価値がないかと言われるとそうでもありませんでした。
まだ自分にない考えを少しでも与えてくれたので、個人的には読む価値はありました。
では自分の気に入った個所を2つ紹介します。
「ニセの決断」というニーチェの言葉に対する翻訳者の解釈は簡潔に述べるならこうです。
一度口にしたことを断固として行うことは、立派で、潔く、意志が強く、決断力があり、男らしいと思われることが多い。
だけど、それは一種の頑固であったり感情的な行為ではないか。
もっと別の理性的な点からその行為を本当に良いかどうか見極めたうえでやるべき。
ニーチェの考えは知らないが、翻訳者のこの考えは自分の好きな考えだ。
考えや意見をころころ変える人に対して、筋が通ってないだのどうだの言う人がいるが、時が経てばいろんな経験や知識を得るので、意見や考えが変わるのは当然のことであろう。
「自分に才能を与える」という言葉に対しての翻訳者の解釈はこうだ。
天賦の才能がないからといって、悲観するべきではない。
才能がないと思うのならば、それを習得すればいいのだ。
おぉぉ、これくらいスーパーポジティブな考えはいいね!
まとめ