なぜ満腹になると眠くなるのか?
食後に眠くなるのは、食べた物を消化吸収するために胃や腸に血液が集まり、その分、脳への血流が減るからです。脳に十分な血液が行かず、その分、脳の働きが弱くなり眠くなります。
眠気は「インシュリン」の分泌量の乱れによっても起こります。食事によって摂取された糖質により、血糖値が上昇します。上昇している間は高血糖の状態であるため、身体のだるさや眠気が起こります。
満腹状態で寝ることって生じるリスク
逆流性食道炎になる可能性がある
逆流性食道炎は、強い酸性の胃液や、胃で消化される途中の食物が食道に逆流して、そこに留まるため、食道が炎症を起こし、胸やけや胸の痛みなどの症状が生じる病気です。慢性化すれば、食道がんになるリスクが高まります。
食後すぐ横になると胃酸が逆流しやすい
食物の過剰摂取も胃の活動を活発にし、 胃酸の過剰分泌を招きます
肉や油っこいものなど脂肪分が多い食品を日常的に摂取するような食生活を送っていると、胃の活動が活発になりすぎて胃酸の分泌量が増加し、また胃酸の逆流が起きやすくなります。
太りやすい
食べて寝ると太るとは、よく言われていますよね。
寝ている間は、自律神経のうちの副交感神経が優位になっているので、脂肪を溜め込む働きが強くなってしまいます。
食べてすぐ寝ると、からだに蓄積される脂肪量は多くなります。
消化が滞り、消化に時間がかかると肥満にも繋がる
食べたものが消費されにくくなり、そのほとんどが体脂肪行き
膵臓(すいぞう)の疲労を招く
膵臓から分泌されるインスリンは、身体の中で唯一、血糖値を下げることが出来るホルモンです。
血糖が上がると膵臓からインスリンが分泌されて、ブドウ糖を組織に効率的に利用できるように働きます。インスリンを合成・分泌するために膵臓は頑張ってくれますが、続けばインスリンがたくさん必要になるため、膵臓に負担がかかります。
食事を消化して吸収するために、身体に負担がかかる
人間が一生に食べられる量は決まっていて、相応するインスリンの分泌能力はあっても、それを越えてしまうと膵臓は息切れしてくる
膵臓を疲労させ、次第にインスリンの分泌や働きが悪くなり、糖尿病になる恐れがある。
脳卒中などのリスクが高まる
食後は、食物を消化して吸収するため胃や腸の血液の流れは増えるますが、大脳の血液の量は減ってしまいます。
食後すぐに就寝すると、脳の血液不足で脳卒中を起こす恐れがある
血糖値が異常に上昇すると、血液もベタベタになり、動脈硬化を助長し、血管が詰まりやすくなり、心筋梗塞、糖尿病性網膜症、腎障害などの合併症が起こりやすくなってしまいます。
大切な睡眠の質を低下させる
胃が働き続けるため、興奮状態になって寝つきが悪くなります。
食べてすぐ寝ると、胃腸が活発になるため当然眠りが浅くなります
胃の中に消化するべき食物がある場合は、睡眠時でも消化に費やされます。そのため、睡眠時に体全体に巡るべきエネルギーが消化に費やされて、体がリフレッシュできずに翌朝には寝不足や体のだるさを感じることがあります。
食後30分程度の休憩は大切なこと
食べてすぐ横になることは健康に良い
眠らずに「横になる」これがまず最初の大事なポイントです。
眠りに落ちる前に、消化が少しでも進むのを待つ必要がある
胃は袋の形をして左から右へとカーブし、腸へと繋がって行きます。この袋は左側に大きくふくらんでいるので、左を下にすると、食べ物が袋に溜まってしまいます。逆に、右を下にすれば、腸への流れがスムーズになるので、消化の手助けとなる
夕食は、就寝時間の3時間前に終らせておこう!
理想的な夕食のタイムは、寝る3時間前までに済ませること
たばこやお酒やコーヒーなども寝る3時間前まで済ませること
就寝直前に食べなければ、朝までには肝臓が糖分や脂肪、タンパク質を十分に処理し、食欲が刺激される
消化を終わらせた状態で睡眠に入ることで、成長ホルモンの分泌が妨げられずに済みますし、胃腸にも休養を与えることが出来ます。
寝る時は、なるべく空腹状態でいることがベスト!
言い換えれば、寝る3時間以内は食べない、飲まないようにする
寝ている間は、胃腸を休ませないと、ほかの体の細胞の修復に集中できません。
夕食を減らしたり、1日2食にするなどの方法でお腹をからっぽにして寝ることで、自然と質の高い睡眠を促すことができる
お腹も空いて眠れない・・・そんなときはどうしたらいい?
どうしてもお腹が空いて我慢できない場合は、消化の良いおかゆ、雑炊、お茶漬け、たまごかけご飯、うどんなどを食べましょう。