日立製作所は3日、米ハワイ州向けの鉄道車両を現地で初公開した。投入する新路線は米国で初めて自動無人運転を導入する予定。2020年までに車両計80両などを納入する。12年間の路線運営やメンテナンスも担う契約で受注額は14億2200万ドル(約1500億円)に上る。
公開した1編成4両の新車両はアルミニウム製で軽量化を図り、営業最高速度は時速105キロメートル。監視カメラを搭載し防犯に配慮したほか、サーフボードや自転車を載せるスペースも車内に設け使い勝手を高めた。計20編成を納入し、18年から21年にかけて順次開業する新路線に投入される。
日立のグループ会社2社によるジョイントベンチャー(JV)が米ホノルル高速鉄道輸送機構から11年に受注した。日立側は車両だけでなく、信号や通信システムなども納入する。12年間の路線運営やメンテナンスも担う。
新路線はホノルル市内を走り、全線開業すれば21駅で全長32キロメートル。ホノルル空港と中心街の間を10~15分で移動できるようになり、日本人観光客の利用も見込まれる。