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【島田洋一&加藤達也 特別対談(2)】
慰安婦問題 「米は、韓国は余りにしつこいと」「日韓合意は破棄した方が損をする」
つこいじゃないか』という反応のほうが強くなってきました」
加藤「昨年12月28日の日韓慰安婦合意を経て、最近の反応はどうですか」
島田氏「実は先週にワシントンに行ってきたのですが、韓国で与党が総選挙に負けた直後に、在米日本大使館のある幹部がリチャード・アーミテージ元国務副長官に会いにいったというのです。その幹部が『(韓国の総選挙で)野党が勝ったので、韓国側から慰安婦に関する日韓合意を破棄しろという話が出てくるのではないかと心配している』といったところ、アーミテージ氏が『まったく心配する必要はない。なぜなら両方が歩み寄って、国内的に難しい問題はあっても最終的な合意をつくった。それをわれわれも支持してきた。もし合意を破棄する勢力があればアメリカはそちらを批判する。韓国がもし破棄といったら厳しい姿勢を取らざるを得ない』といったというのです」
加藤「韓国は対日外交ではルール無用の振る舞いが目立ちました。左派系野党はトップ自ら、『政権を執ったら日韓慰安婦合意は破棄する』と息巻いていた。だから大使館幹部の懸念は、もっともだと思います」
島田氏「日本大使館の分析をいろいろ聞いたのですが、やはり明らかに慰安婦問題に関しては、昨年末の日韓合意以来、『ようやくこれで片付いてよかった』とアメリカの保守系の人たちはそういう感じがある。蒸し返すのは、蒸し返したほうが厳しく批判されるということです。個人的にあの日韓合意は韓国を分裂させるプラスがあったし、アーミテージの反応のようにアメリカ側を『この問題は終わった』という方向に持って行ったというのはプラスでした。
加藤「すると、諸手を挙げてよかった、終わったと宣言できる内容だったと?」
島田氏「ただし、日本が『性奴隷』を認めたというような誤解が広がった面もある。そのファクトをきちんと、今後説明していかないと、マイナス面のほうが長期的に大きくなる可能性もあると思います」
加藤「韓国の中の様子をみると、早速、今回の選挙で一瞬だけ議会第一党になった『共に民主党』という政党があるのですが、トップである文在寅(ムン・ジェイン)代表が破棄を明確に宣言しているんです。もう一人の共に民主党からたもとを分かった安哲秀(アン・チョルス)氏、割と合理的な人ですが、この人物も付和雷同的なところがあって調子が良い。彼らが大統領選挙を前に野合的にくっついていって、左派的世論がある程度、強くなっていくと、これはまた破棄だと。破棄はおろか合意そのものが彼らの記憶になくなってしまう可能性があるという流れを懸念します」
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