自分がやっている分野とはちがう専門をもつひとと関わる。
こういうのは一見してムダなように見えますが、実は大きなメリットを持っています。
外の人間と関わったり知りあったりというのはエネルギーがいることです。
そのため、自分から人脈形成しようとするひとは多くありません。
しかし、異なる分野の人間というのは自分では気がつかないようなことを指摘してくれます。
それどころか、自分では思いつかないような発想を持っていることも。
同じ分野の人間とばかり関わっていては職人気質になってしまいがちですが、分野のちがう「外の人間」と関わることにより、気づきが生まれます。
「気づき」を与えてくれる
自分のやっている分野でレベルを上げるのは大切です。
「待ち」の人脈形成の重要性についてはしばしば話題になり、自分の能力を高めることが大切というのはよく言われます。
しかしユニークな視点や発想という面では、待ちの姿勢ばかりではダメなのも事実です。
異なる分野のひとと関われば普段とはちがったアドバイスがもらえますし、自分の持っている意外な価値に気づくこともできます。
たとえばプログラミング能力について、同じプログラマどうしでつるんでばかりいてはその価値に気づきにくいです。
そこで文系出身のひとと絡んでみたりすることで、自分の持っている能力が、実はみんなもっていないと気づけるでしょう。
プログラムを組めて当たり前な集団にいれば気づきにくいですが、専門のちがう人間と話してみることで、「当たり前」が当たり前ではないことに気づけるのです。
ちがう分野との交流があれば、意外な視点からの意見により「気づき」があります。
会う頻度は高くないにせよ、つながりを持っておくのは重要です。
もしあなたが何かの機会で「外の人間」と関わる機会があったら、親友レベルでなくてもいいので関係をもっておくことをオススメします。
それがきっかけとなって思わぬアドバイスをもらえる可能性も否定できません。
ユニークな発想には欠かせない
ちがう分野の人間と関わるのは、独特な発想を生むうえでは欠かせません。
同じ分野の人間とばかり関わるというのは見方が一定になってしまいます。
そこで自分とは異なる考え方をもつひとと関わることで、さまざまな視点から考えるということが可能となります。
人間関係においてもバランスは重要です。
同じ分野のひとと切磋琢磨するのはもちろん大切ですが、そればかりになってしまうと思考そのものが凝り固まってしまいます。
多少エネルギーを使いますが、外部との関わりを持っておいた方がいいでしょう。
その辺のバランス感覚は意外と欠かせません。
考え方のちがうひとと関わることで、同じ分野だけでは得られない気づきが得られます。
自分が普段見ているものについて、別の分野からすればどうなのか。
自分からすれば大したことがないものであっても、別の人間からすれば宝のように見えることもあります。
ただのマジメ君では価値に気づくのはむずかしいのです。
文系・理系フィルターの使いどころ
人間関係のバランスを考えるうえでは、どのようにして分野の離れた人間を探すかがポイントとなります。
どうフィルタリングするかという問題ですが、これについては文系・理系というくくりで見ることも一定の効果を発揮します。
わたしたちが通常使う「文系・理系」というフィルターは、その大半が逃げるための言い訳や人種差別的な意味合いで使われます。
「自分は国語のテストでいい点が取れない。だから理系に行こう」
「あのひとは文系学部出身だから、理系出身からすればたいしたことがない」
このような方向で使ってしまうと、かえってチャンスを失う方向にしかはたらきません。そこはポジティヴな方向に使いたいところです。
もし文系・理系というくくりで考える場合、自分の分野との離れ方を考える方向で使ったほうがいいです。
自分のやっていることと分野が離れているほど、人間関係のバランスをとるうえでキーマンになってくることでしょう。
ちがう価値観の人間の意見があれば、自分では気づけないようなことにも気づけるもの。どうせ「文系・理系フィルター」を使うのであれば、生産的な方向に使いましょう。
まとめ
自分と同じ分野の人間とばかり関わることには、職人気質になりやすいというデメリットもあります。
やることにこだわりを持つあまり、アウトプットが悪化するというのでは本末転倒。そこで別の視点を加えてやることで、極端な考え方で失敗するのを防げます。
外部の人間と関わるというのは、最初は勇気なりエネルギーなり色々なものがいるものです。しかし何回も繰り返せば慣れるもので、カベはだんだんと下がっていきます。
自分の専門である程度のレベルを持っているのであれば、人間関係を意識してみてもいいでしょう。提供できるものがあれば、あちらも悪い顔はしないはずです。
初対面のひとに声をかけるというのは、多くのひとが苦手とすることです。
オトナになるほど、自分と同じグループのひととしか関われなくなっていきます。
自分から人脈を作れるのは実は結構な長所であり、それだけチャンスが増えます。
「待ち」の人脈形成ができるひとは多いのですが、自分から積極的に開拓することについてはできるひとが少ないです。
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