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 広島で被爆したイチョウの種から育てられた苗木が2日、スイス・ジュネーブの国連欧州本部(UNOG)に寄贈された。国連核軍縮作業部会に平和首長会議会長として参加している松井一実・広島市長が、UNOGのモラー事務局長に苗木を渡した。

 松井市長は「(今は)30センチしかないが、数十メートルの大木に育つかもしれない」などと、核軍縮進展への希望を込めてあいさつ。モラー氏も「次世代の希望の象徴だ」と応えた。

 苗木は、爆心地から約1・35キロの広島市の名勝「縮景園」で被爆したイチョウの種から育てられた。今年の秋に潘基文(パンギムン)国連事務総長がUNOGを訪問する際に植樹式をするという。(ジュネーブ=松尾一郎)