こんにちは、斗比主閲子です。
先日は、世代間ギャップの解消のために『さいたま市祖父母手帳』が凄く使える!という話を書きました。
では、子育てで出遭うギャップは、自分と実の両親や義理の両親との世代間だけでしょうか。違いますよね。夫婦間のギャップもあります。
そんな、夫婦間のギャップの解消に役立つパパ手帳(FUKUOKA PAPA BOOK)を福岡県が今年4月に発行しました。妻がどうしてもらえると嬉しいか、夫の子育てでの強みを分かりやすくまとめています。
※福岡県『FUKUOKA PAPA BOOK』P36より。なんとかなる!!
夫婦間のギャップが生まれるのはあたりまえ
我が家でも、子育てに関する夫婦間のギャップに対して色んなことをしました。
その一つが夫婦間のギャップがあって当然だということを二人で理解することです。
そもそも、妻は、時にはつわりを経験し、定期的に妊婦健診に通い、分娩とも戦います。出産したらしたで、産休・育休に加え母乳育児であれば必然的に子どもといる時間は長い。当時は男親は産休が取りにくい状態でしたから。
そして、母親のほうが子どもにかける時間が多い乳児期ほど、男親と女親では意識に違いがあって当然だという話をしました。
まずは、現状認識からスタートです。
パーティメンバーのレベルアップ
とすれば、この意識の差、経験の差をどう埋めるかというのが次のステップとなります。我が家でやったことは、細かく書けば、こんなところです。
- 産院を夫婦で決める
- 妊婦健診に夫婦でいく
- 両親学級に参加する
- バースプランを夫婦で考える
- 夫が出産に付き添う
- 夜間はミルクとし、これは夫が行う
- 妻が子どもを見なくていい時間・日をweeklyに設ける
- 夫が予防接種・健診・診察に子どもを連れて行く
要するに、夫婦で体験を共有し、夫のほうでも当事者意識を高め、子育て技術を得る機会を増やすというものです。
特に何が効いたかを思い返してみると、2の妊婦健診に夫婦でいくのは有効でしたね。胎児の成長を徐々に見ることで親になる意識が芽生えていくし、何より、その時の心配事・疑問を先生に確認できたというのが大きい。
ほら、妻だけが妊婦健診に行ってその結果を夫に報告したら、よく分からないことを夫が妻に質問してきて、ちょっと険悪なムードになるみたいなのがあるじゃないですか。妻「そんなに気になるなら聞きにくればいいのに」夫「それを聞くのがお前の仕事だろ」みたいな展開。こういうのが避けられます。
あとはそうですね、6と7。夜間はミルクにすることで、妻がちゃんと夜に寝られました。妻が子育てをしなくていい日があると、凄く良い息抜きになる。夫の経験値も増えて一石二鳥でした。
何かしてもらったら「ありがとう」
他には……相手が何かをしてくれたら「ありがとう」と伝えるようにしていましたね。
子育てという家事は毎日あることだから、当たり前だと思われて感謝の言葉を忘れられちゃいがちですよね。
福岡県のパパ手帳では、もっぱら妻側の不満が語られ、それを夫が理解するように書かれています。この点は、それだけだと私は片手落ちだと思います。さいたま市の祖父母手帳は、祖父母の気持ちについても触れられていましたが、やっぱり、夫には夫にも子育てをする上で妻に思うところはあるんじゃないかって。
※福岡県『FUKUOKA PAPA BOOK』P4より。子育てで共感が大事なのは妻に対してだけじゃない
夫婦間の子育てギャップがある背景には、夫の自発的意識の問題もあるにせよ、そもそも日本において労働時間が長すぎること、男児に対して親が家事を学ばせる機会を与えていなかったことなど、外的要因の影響もあります。
本人がどうしようもないことでできないことはあって当然なので、お互いができたこと・していることに対して共感したり、感謝したりというのは、女親でも男親でも関係なく伝え合うほうが、我が家はうまくいきました。
おわりに
福岡県の『FUKUOKA PAPA BOOK』に限らず、今は地方自治体が独自の父子手帳を作成したり、特設サイトを用意していたりします。当事者同士が共通の見解を持てる環境が整ってきていますよね。
離乳食を男親が作るのも見かけるようになってきていますし、男親の育児参加への意識は急速に変わってきています。あとは、長時間労働さえどうにかなれば、夫婦間の子育てへのギャップというのは、全体としても徐々に狭まっていくんじゃないかなと期待しています!
斗比主閲子
プロフィールは『1976年10月3日生まれ、福岡県出身。旧帝大卒業後、一部上場の家電メーカーに就職。外資系含めて何度か転職した後、現在は某企業のIR部門に所属。2.5世帯住宅で、X人目の子育て中……』ということになっています。
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