私が韓国に言いたいのは、いくら中国に気を遣っても、いざという時には中国の都合で梯子を外される。だからそういう中国への従属外交はやめて、日本との緊密な連携をバックに国力を蓄えて、中国との交渉にあたるべきだということです。そのほうが中長期的に見て、はるかに韓国の国益にかないます。
朴槿恵政権は、ようやくそのことに気づくようになり、2月から、THAAD(高高度迎撃ミサイル)の配備交渉を、米国と始めました。これまではこの問題で、「米国から要請はない、話もしていない、決定もしていない」という「三無政策」を主張してきました。それを180度、方向転換したのです。
中国は国内で、汚職の蔓延や環境無視の経済開発を行っている国です。ウイグルやチベットでは反政府運動を力で弾圧し、民主的に行政長官を選ぼうとする香港市民の要求を突っぱね……。国内でルール無視で何でもやる国が、国際社会でルールをきちんと守る保証は、どこにもない。それどころか彼らは、日常茶飯事のように、自分の都合のいいように国際法を解釈しています。
中国は、周知のように現在、南シナ海で人工島の軍事要塞化を進めています。それが一段落すれば、次は東シナ海、黄海へと関心を広げてくるでしょう。
それなのに現在の韓国は、東アジアの地政学的状況を理解せず、中国に対する過度な期待や誤認が甚だしかった。それが日本軽視に結びつき、日韓関係の障害になってきたわけです。
フィリピンで上院の反対によって、米軍がスービック湾から出て行ったために、中国は南シナ海で人工島の建設を始めた。その轍を踏まないためにも、日米韓はしっかりと連携しなければならないのです。
韓国はいま、米中の狭間で苦悩しています。どちらかというと、中国寄りの姿勢を取り続けていた。その理由は、これまで米国は寛大でしたが、中国を怒らせてしまったら何をしでかすか分からないからです。
韓国は、米中が緊迫し、どちらかにつかねばならなくなった場合は、最終的には米国を取るでしょうが、その選択はできるだけ遅らせて時間を稼ぎ、ギリギリまで中国寄りの姿勢を取り続けるでしょう。
韓国にとって「反日」は常識であっても、外交戦略としての「反米」や「反中」はあり得ないのです。'13年11月に中国が東シナ海に「防空識別圏」を突然設定した時も、一方の当事者である日本は猛抗議しましたが、もう一方の当事者である韓国は沈黙しました。これからは変わるでしょう。
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