子どもの自己肯定感 教育費の支出の多さなど関係

子どもの自己肯定感 教育費の支出の多さなど関係
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教育費の支出が多い家庭やしつけを熱心にしていると答えた家庭ほど、子どもの自己肯定感が高い傾向にあることが、独立行政法人国立青少年教育振興機構の調査で分かりました。
この調査はおおむね2年に一度行われていて、今回は去年2月から3月にかけて小学生から高校生、およそ1万8000人と保護者1万5000人余りが回答しました。
この中で「自分が好きだ」とか「自分には自分らしさがある」といった6つの項目から、子どもたちの自己肯定感を調べたところ、自己肯定感が「高い」「やや高い」に該当する子どもは、合わせて48%、「ふつう」は28%、「低い」「やや低い」は合わせて24%でした。
自己肯定感が高い傾向の子どもの割合は調査のたびに増えていて、平成20年度に比べると11ポイント高くなっています。
また、今回は家庭の教育費やしつけとの関係も初めて分析しました。学校以外の教育費の支出が「全くない」と答えた家庭では、自己肯定感が高い傾向の子どもは41%だったのに対し、教育費が月に「5万円以上」の家庭では73%でした。
また、早寝早起きやあいさつなどのしつけを熱心にしていると答えた家庭ほど、子どもの自己肯定感は高くなる傾向にありました。
国立青少年教育振興機構の明石要一研究センター長は「保護者の経済力や関心の度合いが重要な影響を与えていると考えられ、経済格差が学力だけでなく子どもの気持ちの格差にもつながるおそれがある。余裕のない家庭を支援する仕組みが必要だ」と話しています。

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