19日、大麻取締法違反の疑いで群馬県警に逮捕された牧場アルバイトの石橋一容疑者(40)とホテル従業員の鈴木寿和容疑者(37)。

石橋は群馬県片品村の休耕田で大麻草約10本を栽培し、鈴木が自宅で乾燥大麻を所持していた疑いだ。2人は友人で、近所の住民から通報があって発覚したという。今はバイト暮らしの石橋は、実はかつてスノーボードの全日本チャンピオン(97年・男子ハーフパイプ)だった。
「東京出身の石橋さんは20年ほど前に群馬に来て、スキー場があるホテルで夜中に圧雪車で雪を平らにする仕事などをしていました。勤務態度は真面目でおとなしいタイプ。人に教えるのは苦手なようで、スノボのコーチに誘ったこともありましたが、嫌がってやらなかった。今年4月に<もっと稼ぎたい>という理由で夏も仕事がある牧場に行ったみたいです」(スキー連盟関係者)

石橋は全日本スキー連盟の強化委員も務めているが、関係者によると「仕事はほとんどなく報酬はゼロだった」という。

「プロといわれるスノーボーダーは全国に340人ほどいますが、一番高い賞金でも50万円ほど。去年は一番稼いだ選手でも賞金は170万円だといいます。ほぼ無収入の人も多い。五輪競技になった歴史も浅く、賞金だけで食べていける選手なんていませんよ」(スポーツライター)

元王者の転落。スノーボーダーの生活は想像以上に過酷なようだ。
(日刊ゲンダイ)