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晴耕雨読

本の導入を図解で説明、あなたの本探しをお手伝いします

図解でわかる『LEAN IN(リーン・イン) 女性、仕事、リーダーへの意欲』の導入部分

人文・思想 倫理学・道徳

アメリカの政府や企業のリーダーの大多数は男性である。それは言い換えれば、社会生活に大きな影響を与える決定において、女性の声が平等に反映されにくい状況があるということである。この問題は、日本ではより顕著である。なぜ女性リーダーは生まれにくいのか。その原因はどこにあるのか。これらの疑問に答える全米大ベストセラーの一冊。

LEAN IN(リーン・イン) 女性、仕事、リーダーへの意欲

LEAN IN(リーン・イン) 女性、仕事、リーダーへの意欲

 

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1. 内なる革命の打破

社会に築かれた自分の外の障壁に加えて、女性は自分の中の障壁にも行く手を阻まれている。私たち女性は大望を掲げようとしない。それは自信がないからでもあるし、自ら名乗りを上げようとせず、一歩踏み出すべき時に引いてしまうからでもある。私たちは自分の内にネガティブな声を秘めていて、その声は人生を通じて囁きつづけるー言いたいことをずばずば言うのははしたない、女だてらにむやみに積極的なのは見苦しい、男より威勢がいいのはいただけない…。(中略)女性が力を手にするためには、この内なる障壁を打破することが欠かせないーこれが、私の主張である(P.16)。

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高い地位に就き力をもつ女性が増えることが真の平等の実現に欠かせない要素だと私は考えているが、その一方で、成功や幸福の定義が一つではないことも理解しているつもりだ。すべての女性が仕事上の成功を望むわけではないし、すべての女性が子供をほしがるわけではないし、すべての女性が両方を求めるわけでもない。女性がみな同じ目標をもつべきなどとは、考えたこともない。地位や権力に興味のない女性はたくさんいる。それはけっして、意欲や覇気がないからではない、それぞれに生きたい人生がある(P.18-19)。

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2. 仕事とプライベートの両立は可能か

多くの男性にとって、仕事で成功しプライベートも充実させることはあたりまえの前提になっている。だが女性にとっては、両方を求めるのはうまくいっても困難で、下手をすれば不可能だ。家庭と仕事の両立はむずかしいというメッセージは巷にあふれている。(中略)この問題が「ワーク・ライフ・バランス」と名付けられていること自体、両者が真っ向から対立するという印象を与える。この二項対立で、誰がライフを捨てられるだろうか。となれば必然的に、ワークが押し出されることになる(P.36)。

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だがうれしいことに、女性は仕事と家庭を両立できるだけでなく、両立させてなお成功し、成長できる。(中略)家計と育児の責任を(両親が)半分ずつ負担すれば、母親の罪悪感は薄れ、父親はより家庭経営に参加するようになり、子供たちは力強く成長することを、膨大なデータがくっきりと示しているのだ。(中略)複数の役割をこなす女性のほうが悩みは少なく精神的充足感は高いことを発見した。会社勤務などの雇用労働に従事する女性は、金銭的保障、結婚生活の安定、健康の向上に加え、生活満足度もおおむね高いなど、大きな見返りを手にしている(P.36-37)。

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著者紹介

シェリル・サンドバーグ - Wikipedia

シェリル・カラ・サンドバーグ(Sheryl Kara Sandberg, 1969年8月29日)は、アメリカのIT業界の経営者、活動家、作家であり、Facebookの最高執行責任者でもある。2012年6月、彼女は理事会のメンバーによって役員の取締役に選ばれ、Facebook初の女性役員となった。FacebookにCOOとして入社する以前はGoogleのグローバル・オンライン・セールス・アンド・オペレーションズの副社長であり、Googleの慈善事業であるGoogle.orgの立ち上げにも関わった。Google入社以前はアメリカ合衆国財務長官のもとで職員のチーフを務めた。

この本を読んで一言

今回は女性に焦点をあてた本を紹介しましたが、女性に限らず様々な属性(例えば国籍・性別・障害など)によってその立場や状況などは社会的に不利であることも少なくありません。このように社会の影響を多少受けていることも考えながら、「自分が本当にしたいことは何か」「自分はどうしたいか」を考え続けていくことは本当に大切なことだと思います。また語弊を恐れずに言えば、理想論などと言われるかもしれませんが、例えばLGBTの方(またはどれにも属さない方)、発達障害の方(この言い方は好きではありませんが)のように多様な人々がこの世で生活していることは当たり前のことであって、自分と相手、お互いの違いを尊重しあいながら、一方で違いを意識しすぎずに関係(社会)を構築していく姿勢を常に忘れないでおきたいと改めて実感しました。

LEAN IN(リーン・イン) 女性、仕事、リーダーへの意欲

LEAN IN(リーン・イン) 女性、仕事、リーダーへの意欲

 

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