POWER DoLL−s 5 攻略

 

 

○前置き

 PC98時代に「POWER DoLL−s」を工画堂が発売して以来、Windowsへの移行を経て、延々とお付き合いしているシリーズです。04年に「6」が発売されて以降、「1」のリメイクなどはありましたが、実質的に新作は途絶えています。
 それでも「1」〜「6」までの9タイトル、「シュヴァルツシルト」シリーズと並び、或いはそれ以上に工画堂を代表するタイトルと言って良いと思います。

 ストーリー的には「POWER DoLL-s1」〜「ADVANCED POWER DoLL-s2」までと、「POWER DoLL-s3」〜「POWER DoLL-s6」に大きく分かれます。また、世界観や歴史的なものでは「ブルーフロウ」「ブルーブラスター」の2作品も、関連がありますが、普通はシリーズとしては数えません。

 システム的な面で言えば、「POWER DoLL-s1」〜「ADVANCED POWER DoLL-s2」と「POWER DoLL-s5」「POWER DoLL-s5x」は、APを消費して行動する、ターン制のSLGです。
 一方「POWER DoLL-s3」「POWER DoLL-s4」はリアルタイム制で、「ブルーフロウ」「ブルーブラスター」の2作品も、ほぼ同じです。また「POWER DoLL-s6」も、大まかに分ければ、リアルタイム制なので、こちらに入るでしょう。

 「POWER DoLL-s1」から、システム的に継承した、今のところ最後のシリーズが、「POWER DoLL-s5」(「POWER DoLL-s5X」)になります。個人的には、じっくりと戦術を愉しむには、ターン制の方が好きです。

  

○前作との違い

 とは言っても、システム的には昔に戻った訳ですし、基本的な装備などは「3」から続いていますから、特筆する事はないでしょう。 

1・DoLL−sのメンバー

シナリオ1 「ストライクパッケージ」〜

フェイエン・ノール(中佐)
 「3」以降、新生DoLL−sの隊長さん。初登場時に少佐で、現在は中佐、相変わらず現場長のまま。工兵と隠蔽が無いなど、初代のハーディ・ニューランドと比べると見劣りはするが、APも高く、実際に使う分に不都合は感じない。もっとも隊長なので、すべての作戦に強制的に皆勤賞を義務付けられているだけに、使えなくては困るのだが…。補正数値も高いので、何でも無難にこなしてくれるオールラウンダー。

イネス・フィロン(中尉)
 「5」では、最初期から配置されており、防御補正はフェイエンを上回り、APも高い。数字的に見ると初期メンバーの中では、強襲型に乗せて白兵戦を担当する事になるだろう。もっとも白兵戦を使わないのであれば、普通に射撃をさせても、問題は無い。「3」以降「6」まで、シリーズに皆勤で登場するキャラの一人でもある。

ナガセ・マリ(少尉)
 「5」からの新キャラで、「6」での大リストラを掻い潜って、3作品に登場する。能力は索敵と通信、補正は対地が高く、対空もそこそこだが、白兵と防御は低い。APも良い方なので、索敵のR型に乗せて強行偵察、或いは5+型で普通に射撃をさせるなど、距離を開けた戦い方をするのに向いたキャラ。

アデーレ・ヴィルツ
 「5」及び「5X」のみに登場する新キャラ。ナガセ・マリとは逆で、こちらは工兵と隠蔽の能力がある。また、全メンバーの中でもトップクラスの対空能力を持つ。初期メンバーでは貴重な工兵、高い対空能力が光るのだが、これを生かす機会が少ない。むしろAPがやや少なめなので、使うのであれば、意識して育てよう。

エアーパーソン
 初期からは、3人が配置されている。が、如何せん直接使える訳ではないので、印象が薄い…。 

 

シナリオ2 「ヘルプストハイム」〜 

リー・メイファ (中尉)
 「3」〜「6」まで皆勤賞だが、「6」では随分と明るい印象に変っており、良い事でもあったのだろうか? 能力は索敵のみ。補正は対地が高いが、それ以外は低く、APもやや少なめ。使うのであれば対地補正の高さを生かして、長距離からの射撃が良い、と言うより、…それしかない。後はRR型で索敵に専念させる方法もある。

メアリー・アプルトン(少尉)
 彼女も「3」〜「6」まで皆勤賞なのだが、その間あまりグラフィックが変わらないので、非常に覚えやすいキャラでもある。能力は通信以外は全て揃っており、補正は対地が高く、それ以外はパッとしない。APも高く、使い勝手は良いので、R型での強行偵察など、白兵と対空戦以外なら無難に熟せるだろう。 

アイザワ・モモ(曹長) 
 「3」〜「6」までの皆勤賞組の一人。能力は工兵のみ。補正は白兵と防御が高いので、完全に強襲型要員と言える。数値と能力が分かり易いので、使い方も決め易いキャラ。

トリッシュ・ ラティーニ (曹長)
 「3」〜「5」まで、作品毎に髪型が変わっている事に、気付いているかな? 能力は無し。補正は対地がやや高く、白兵が低い。APも、ちょっと物足りなさを感じるが、鍛えれば、何とか。設定的にモモとコンビで使いたくなるので、こちらは射撃担当になるだろう。 

 

シナリオ4 「オーバーキャスト」〜 

マチルダ・メッテルニッヒ(少佐)
 「3」〜「6」までの皆勤賞組で、三十路一歩手前のキャラ。能力は索敵のみだが、白兵がやや低い以外、補正数値は全体的に高い。特に防御の高さが目を引く。また、他に高いキャラが少ないので、貴重な対空要員でもあるが、基本的にはオールラウンダーな便利屋さん。

ロザリア・チャペック(曹長) 
 設定では兵站構築の専門家でだが、このゲームのシステムでは、まったく生かされない。能力は隠蔽のみ、補正は対空が人並だが、それ以外は低く、特にAPが少ないのが致命的。完全に支援車両要員。

 

シナリオ5 「ペデスタル」〜 

ナリス・エリクソン(少佐)
 「3」〜「6」までの皆勤賞組の一人で、DoLL-sでは数少ない佐官級だけあって、使えるキャラ。能力は工兵以外は全て揃っており、白兵と防御がやや低いが、対地と対空は高い。APも高いので即戦力。大砲屋として使うには、実に便利なキャラである。 

エルヴィラ・モス(准尉)
 「5」及び「5X」のみに登場する新キャラ。能力は索敵以外は全て持っており、APも高い。ただ、補正は白兵が高いものの、他の数字が低い。特に白兵戦要員としては、防御が低いのが辛い。APと能力は魅力なのだが、補正が極端なので、前線で矢面に立たせるのは考えてしまう。 

 

シナリオ6 「フォールアンダー」〜 

エディタ・ヴェルネル(大尉)
 「6」の大リストラを乗り切れなかった、一人。能力は工兵のみで、対空が高い補正は貴重なのだが、使う機会が少ないうえに、APが少なめなのも辛い。他の数値も軒並み低いので、対空要員と言う事になるが、それ以外の出番をどう作るか? 

ニナ・ラーマン(大尉)
 彼女も「6」の大リストラを乗り切れなかった中の、一人。能力は索敵のみ、補正は対地と対空が高く、白兵と防御は低い。APが少ないので、機動力の高いR型などにに乗せ、強行偵察に使えば、結構働いてくれる。  

レンレン・ ミャオ (大尉)
 「3」〜「6」までの皆勤賞組。能力は通信のみと、やや寂しい。補正は平均的で過不足がないが、逆に決めてがなく、使い方を考えてしまう。APは、この時期の参加ではギリギリで許容範囲だろう。

ジェニファー・ メルビル(准尉)
 「4」の時は、もう少しガングロだった気がするが…。能力、補正ともにミャオに近いが、白兵は高い。どちらを使うかは、好み次第だろう。使うのであれば、機動力の高いタイプに、優先的に乗せてやろう。彼女も、「6」では登場しない。

 

 

シナリオ7 「ラウンドアップ」〜

メラニー・ ブレア (中尉)
 通称が「蜃気楼」だからといって、最後に参入してこなくても…。能力は隠蔽のみ。補正は対地と対空は高く、白兵と防御は致命的に低い。それだけなら大砲屋として使えるのだが、如何せんAPが極端に低く、結局は支援車両要員としてしか使えない。

マハティ・ ラーケーシュ (少尉)
 全ての能力を持っている、唯一のキャラ。だが、それを生かすには、APが低く過ぎる…。補正も、対空が並み、防御はやや高めだが、対地と白兵は低い。使うのなら、機動力の高いR型か、RR型が良いだろう。ただ、索敵は多くのキャラが持っているので、そこまでして使うかは、微妙なところ。

アニー・ ウィルキンズ(准尉)
 「5」になってキャロルとキャラが被り気味だが、すべてにおいて、アニーの方が数値は低い。加えて能力も無いので、どうにも使い道がない。支援車両、弾薬運搬、固定砲座など、裏方で使うしかないだろう。

キャロル・ マクガイア(准尉)
 見た目には華があるが、補正は意外と地味で、平均的にやや低め。能力は索敵と隠蔽の2つを持っているので、機動力の高いタイプに乗せれば、それなりだが…。この時期の参入では、伸びしろも少なく、支援車両行になってしまうか…。

 

2・パワーローダー 

X5型
 まぁ、定番と言うか、初期の基本型。機動力、ポケットの数など、すべてが最低水準で、光るモノなんて、無し。数合わせに使う、と言った程度だが、強いて言えば、廃棄しても惜しくないので、そう言うミッションに投入するくらいか?

X5R型
 個人的には重宝するタイプで、初期は索敵に使うのは勿論、機動力の高さ故にAPにも余裕があるので、105ミリを装備して、強行偵察にも重宝する。ただ、白兵には弱く、防御力も無いので、アウトレンジからの砲撃に専念する事にはなるが…。ポケットが4つあるのも、便利な理由。

X5C型
 初期に配備されている強襲型だが、機動力の補正が低く、
あまり使い勝手は良くない。武器、弾薬を持っていける分だけ、X5型の方が、まだ使い道はある。X5+C型の数が足りているなら、そちらを使うだろう。お蔵入り確実な機体。

X5+型
 X5型よりかはマシは標準タイプ。ただ、数の関係で、どうしても最後まで使う事にはなる。使える云々よりかも、その指標となるオーソドックスな機体と言うべきだろう。特殊な新型装備以外は、全て使えるので、そんなに不便はしない。

X5+C型
 それなりに納得が出来る強襲機。機動力の補正は今一つだが、肩に装備が付けられない分だけ、負荷が掛らないので、結果としてAPにも余裕が生まれる。当分の間は白兵戦を、この機体で賄う事になる。
 

X5RR型
 中盤以降の索敵用の定番機体。機動力の補正も高いので、負荷の大きいスナイパーライフルを持たせると、結構、戦力になるのも嬉しい。防御力が低いのと、真っ先に敵に狙われるので、運用は慎重に。 

X5S型
 待ち焦がれた新型の機体。ただ、配備数が少なく、全員に行き渡るところまでは、揃わない。索敵以外なら、何をやらせても熟せる、万能機。但し、これ以上の機体は登場しないので、最後まで、この機体で乗り切る事にはなる。 

XB10型
 新型ではあるが、一部の新装備が付けられる以外、X5S型と比べてむしろ劣っている、謎の機体。とは言っても、差はわずかなので、1台しかない希少価値も含めて、隊長さんを乗せてやるか? ただ、標準的な仕様なので、使い勝手が悪い訳ではない。

XC10型
 一連の新型機の中で、断トツに使える! 白兵能力、対地防御は、全機体トップ。白兵戦に特化はしているものの、高い機動力は、十分過ぎるAPを供給してくれる。その為、工兵の能力を持つキャラを乗せて、各種工作に使うのも、良い。
 

XD10型
 何の為に存在しているのか、使い道に困る機体。そもそも機動力が低いので、APがない為、何も出来ないのが実情。加えて、両肩の装備も限られているので、本当に使い道に困ってしまう。これなら、装備が付けられる分だけ、まだX5型の方がマシである。

XE10型
 機体の機動力が低いわりに、武器の負荷や消費APが大きく、やや使い辛さはある。ただ、攻撃力は絶大で、上手く使えば、他の機体には出来ない働きをする。使うのであれば、APの多いキャラでないと、辛いだろう。

XF10型
 画を見ると固定武装があるように思えるが、実はハッタリ。専用の76oスナイパーライフルの射程は、無敵。また、索敵能力も、そこそこ。ただ、この機体も機動力が低く、肩装備が付けられないので汎用性も無く、使い方は絞られる。また最終シナリオの少し前から、何故か消えてしまう。
 

 

3・武器/装備

 使うか否かは別としても、多くの武器が用意されているのは、選択肢としては嬉しい。ここでは主に使う武器や装備だけをピックアップしてみました。また、一部の機体限定の装備については、省いてあります。

CS6−105キャノン(肩)
 PD1から続く伝統の105o砲で、もっともオードックスな装備。射程や攻撃力など、120o砲などに比べて劣るものの、R型でも装備可能、消費APの少なさ、携行弾数の多さなど、意外とメリットが多い。またPD2以降は、弾薬の譲渡が出来るので、同じ装備で揃えた方が、弾の融通が効くので継戦能力も向上する。実は、筆者はこの105oしか使わず、120oは一度も使わなかった。

MC2−4B連装機関砲(肩)
 射程や威力など、総合的に見て、最も優れた対空火器。また、予備弾はAPの負荷が無いので、あるだけ持って行っても、負担にならないのが嬉しい。ただ、配備数が少ないので、どうしても対空要員に優先的に装備させて、残ったメンバーは、やや劣るガトリング砲になるだろう。 

GS5−35A(肩)
 前述の連装機関砲には劣るが、似た数値を持つ装備。対空に限らずD1の利点を生かして、密集している軟車両などには有効だし、装甲車両やPDの削りにも使える。APに余裕が出来たら、装備させたい。

MMS3両用ミサイル(肩)
 負荷は大きいが、ミサイルの場合は、使い終わったら除装できると言う、共通の利点もある。主に対空で使う事になるが、射程などを考えると、機関砲だけでは厳しいので、どうしてもこのミサイルに頼るケースも出てくる。APや補正が低くて、前線では使わない隊員を旧型のPLDに乗せて、ミサイル運用の専門機にすると、それなりに役立つ。

AL−4/AL−5アサルトライフル(片手)
 射程や威力などはAL-5の方が優れるものの、対空に限っては、AL-4の方が良いので、使い分けが必要。対地ではキャノンの弾を節約する為に使うケースが多い。負荷も少ないので、保険的な意味で持って行くと安心できる装備。ただ、絶対に必要不可欠ではないので、全ての機体に持たせる必要もない。 

M60ロンググレネード(片手)
 射程が長いわりには、消費APや負荷の面でのマイナスが無く、携帯弾数もそんなに減らさせていないので、総合的に見て最も使えるグレネード。また、配備数も多いので、数で困る事も無いだろう。障害物を排除して、道を作るのにも使えるので、あると重宝する装備。

M−S636スナイパーライフル(両手)
 携行弾数は少なく、配備数も限られ、負荷もかなり大きいが、その射程と威力は魅力。また、対空にも絶大な威力を発揮する。M-S602も悪くはないのだが、射程と威力において下回るわりに、消費APや弾数が同じなので、旨味が無いが、それなには使える。 

 

4・シナリオ/マップ別攻略 

シナリオ1 「ストライクパッケージ」
 最初のシナリオなので、こちらの参加人数も少ないが、敵も少ないので、実際はかなり楽なマップである。通常降下と高々度降下が選択出来るが、こちらの機数が少ないので、通常降下の方が良いだろう。マップ北から侵入して、目標施設の近くに降下。フェンスは踏み潰しても良いが、その先の倉庫は、グレネードで破壊してしまうと、進み易くなる。但し、最も奥の建物のみ、自分たちが隠れる為に、残しておこう。敵は車両とPLDの両方なので、事前に徹甲弾と榴散弾を、キャラ毎に分けて装填しておくのも手。基本的には、こっそり行って、わっと驚かせて、後は逃げる。と言うタイプのマップ。

シナリオ2 「ヘルプストハイム」
 先ず部隊をどう分けるかがポイント。マップ南側は敵の兵力は少ないが、分散しているので上手く叩きたい。一方、マップ北から侵入した場合、敵がある程度固まっているので激戦は必至だが、それを凌げは後は楽である。このマップを攻略する肝は、如何に素早く敵を見つけて、排除するかである。その点で言えば、マップ北側は、敵が寄ってくる分だけ楽なのだが、南側は、さつさと逃げてしまうので、これを追いかける必要がある。また、初期配置から動かない敵、これが厄介で、これを倒すには時間的に、かなり厳しい。比率としては南側に3機、北側に5機が良いだろう。北側の兵力のうち、最低でも1機(出来れば105oを装備したR型)を、崖のうえに降下させて、一目散に頂上を目指すようにする。これならタイムアップまで2ターン程度の余裕を以て、規定数を撃破出来るだろう。敵の数は多くないし、遮蔽物や段差で索敵し難いので、R型を多く連れて行くと、索敵も捗り、優位に進められる。こちらのAPや機動力が低く、臨機射撃もあるので、意外と5+Cの出番は乏しい。 

シナリオ3 「デットコレクター」
 難易度から言えば、かなり楽なマップである。部隊を2つに分けて、1隊は施設南側より接近して、後顧の憂いを絶ちつつ、外周の敵を排除。1隊は直接施設内に降下してしまい、敵を制圧しつつ、トレーラーの搬出を護衛。敵の数が少ないので前者は2〜3機、後者は5〜6機の割合で、振り分ければ良いだろう。拍子抜けする程に敵が少ないが、時間が経過すると、増援部隊が到着する。これはマップ南西方向から近づくので、殿を務める機体は、優位な位置で待っていると楽に戦える。もっとも敵の駆逐が目的ではないので、脱出の目途が立った時点で、逃げてしまっても問題は無い。

シナリオ4 「オーヴァーキャスト」
 少数精鋭でこっそり行くか、余裕を以って数を揃えるか、2択のマップである。前者の方が、よりスリリングな展開で、マップ本来の作戦意図を愉しめると思う。とにかく救出目的となるPLDのAPが低いので、自軍の3機が確り殿を務めて、友軍機を先行させなければならない。幸いにして救出目的の友軍機も、索敵や多少の戦闘はこなせるので、自分は、とにかく後詰に専念しよう。先行する友軍PLDが安全圏(マップ北東を過ぎて南下を始める辺り)に到達するまでは、適度に反撃しつつ、敵を足止めしながら後退しよう。ただ、いくら効率良く戦っても、3機分の武器、弾薬では限りがある。索敵能力の高い敵を優先して叩き、後退する時は、発煙弾で視界を遮るのも有効的。最後に待っている敵は、先行する友軍機に叩いてもらおう。その程度の戦闘は、十分にこなせる。
 余裕を以って数を揃えた場合、こちらも多いが、敵の数も多くなる。隘路で渋滞し易く、視界も射界も取れず、数の優位性を発揮し難い。その上、APの関係で隊列が長くなりがちで、先頭集団が戦闘しているのに、後続は何も出来ない、と言う状態になり易い。最終的に回収して貰える機数は同じなので、この時点では貴重なS型やRR型は、回収範囲内で出す事にして、後は捨てても惜しくないX5型などの旧型機に配備数の多い装備で、出撃させよう。 

シナリオ5 「ペデスタル」
 これも時間的には結構厳しいシナリオで、工兵の能力を持ったキャラを、いきなり橋付近に降下させ、直ぐに爆弾の捜索、解除に当たらせたい。工兵の能力があれば、1ターンに2ステップは進める事が出来るので、2ターンもあれば解除が可能である。そうでないと解除には、APを20消費するので、フェイエンですら1ターンに1ステップしか進められず、しかも他の行動はほとんど出来ない。乏しいAPで敵の排除と爆弾の解除、両方をこなすのは難しい。やはり役割を分担させた方が、効率が良い。従って、解除に当たらない残りのメンバーは、それを護衛する為に、敵の排除に取り掛かろう。降下地点は、先にも書いたように工兵能力を持つキャラを含む1部隊を、目標の橋付近に高々度から直接降下させる。通常降下の場合、敵からの臨機射撃もあるが、機数が少ないので、戦力的に厳しい。多少は分散してしまうリスクはあるが、数が揃えられる高々度降下で行こう。ここは配置されている敵が少なく、制圧は簡単である。そこから橋の両サイド、特に東側に向けて敵を掃討していく。もう一方の部隊はマップ南西に降下、道路沿いに敵を排除しながら、マップ中央の橋を目指して行く。マップ東側の一部の敵兵力は動かないので、爆弾を解除後、合流してからゆっくりと叩いても遅くは無い。

シナリオ6 「フォールアンダー」
 エアーパーソンズはちょっと苦労するが、陸戦部隊は楽なマップ。先ずは、中央の橋はさっさと爆破してしまう。これで敵の進路は限定されるので、こちらは余裕を以って対処できるし、好きなタイミングで逃げ出す事も出来る。マップ中央付近に初期配置の敵がやや固まって居るが、数は多くないので、簡単に排除できる。後は、不利と分かっていても、橋を爆破されているので、敵は、斜面を登らなければならない。こちらは高所を占めているので、索敵も、射撃も楽である。ただ、友軍機の撤収は速やかに行わないと、初期配置の敵が斜面を登って追跡してくるので、こちらも撤収と同時に迎撃メンバーを向かわせる必要がある。幸いにして、敵は陸路のみで、しかもマップの左側からしか出てこないので、範囲を絞って索敵しても問題は無い。

シナリオ7 「ラウンドアップ」
 前回のマップとは逆に、敵に高所を占められており、こちらは不自由しながら制圧する事になる。登るルートはマップ西側と中央の2箇所のみ。西側の方は、登りきって直ぐの所は、敵の索敵圏外で、初期配置されている敵も少なく、排除し易い。ここから目的の高地に取り付き、範囲を拡大して行こう。このマップは敵の支援砲撃が激烈で、発見されたら、次のターンには確実に攻撃されるので、同じ場所に居るのは危険である。加えて敵にはヘリがある為に、予想以上にこちらが見えているので、注意が必要である。ただ、機数は少ないので、対空対策はほどほどで良い。むしろパッシブセンサーや発煙弾など、索敵対策の方を重視しておきたい。全体的に敵の数は多くないものの、とにかく索敵を避けての進撃なので、予想以上にAPを消費する。敵兵力の主力はマップ中央の登り口付近に居るので、こちらも戦力を二分して挟撃すると共に、支援砲撃で徹底的に叩いてしまおう。あと、忘れがちなのが、友軍機である。R型は索敵要員として、ミサイルを装備している機体は、ミサイル用固定砲台の感覚で使おう。それ以外は、まあ、邪魔にならない所に置いておこう。友軍機は105o砲を装備している機体もあるので、弾切れが心配ならば、分けて貰う事も出来る。 

シナリオ8 「チェスナッツ」
 出撃メンバーが少ない割には、意外と多くの敵を相手にするので、結構ひやひやさせられるマップ。人質の解放までは楽なのだが、その後、マップ東側より来襲する敵を、どう少ない機数で食い止めるか、そこが思案の為所である。一見すると隘路になっており、少数で守るに向いているように見えるが、こちらも射界が取れずに苦しい戦いを強いられる。自ターンに確実に倒しておかないと、敵の数が多いだけに簡単に接近を許し、突破されてしまう。射撃は索敵能力の高い敵、PLDを優先して叩き、纏まっている敵にはD1の武器、戦車は白兵戦で叩いていくと、効率が良い。それでも撤収間際には、結構ボロボロな状態になるが、撃破数も大幅に伸ばす事が出来る。

シナリオ9 「シュバルツバルト」
 何となくタイトルが「シュヴァルツシルト」に似ているが、その為だろうか、途中でどんでん返しがある。初期目的を達成するだけなら、かなり楽なのだが、途中から目的が変わってしまい、普通にプレイしていると、どうやってもタイムアップになってしまう。そこで、先ずは初期目的を放置して、敵の駆除に取り掛かる。目標施設前付近から、2〜3機を斜面下方向に向かわせ、索敵と敵の排除を行う。実は、こちらが初期目的を達成するのでは、敵は、基本的には動かないので、やりたい放題である。更に、1機(APと防御力の高いXC−10が良い)を、変更後の目的に備えて、前進。目標トレーラー付近に待機させておく。ここまで下準備を整えてから、初期目的のトレーラーを調査、そのターンのうちに変更後の目的も達成してしまい、一気に合流ポイントを目指す。その後、敵の数は多いものの、初期の時点である程度叩いてあるので、普通にプレーするよりかは、かなり楽に対処できる。斜面の上、道路の辺りに陣取って、登ってきた敵を各個撃破しても良いが、こちらから討って出ても、良い。なにしろ高所を占めているだけに、かなり優位に戦える。また、初期配置から動かない敵は無理をしなくても、こちらが目標を達成してしまえば、向こうから出てくるので、ゆっくりと待ち構えていれば、こちらの射界に入ってきてくれる。「ラウンドアップ」で経験しているから分かると思うが、下から索敵した場合、高所は1ヘクス奥に下がってしまうと見えないので、APを2残しておき、攻撃終了後は奥に隠れてしまえば、反撃も受けずに済む。

シナリオ10 「ランバージャック」
 これも時間制限がついているが、他にも敵の突破阻止と味方の護衛も、クリアー条件になっている。初期配置の場所から、最初のターンに友軍を動かすのを忘れたりしたら、即ゲームオーバーになってしまう。敵の頭を抑えて逃亡を阻止する部隊、友軍の護衛と敵の排除をする部隊、大きく2つ分けて編成する必要がある。先ず、敵の頭を抑える部隊だが、こちらの方は敵の数も少なく、直ぐに突破される心配は無い。むしろ索敵しながら駆逐して行き、進路を確保するのが、主目的となる。マップの一番左に降下して、道路の出口付近を確保してしまおう。そこから上下に分かれて、右側に押して行けば良い。一方で、友軍の護衛と敵の排除を担当する部隊だが、こちらの方は厳しい。もっとも友軍に近い位置でも、マップ中央付近で、援護が可能になるのには数ターンかかってしまう。こちらは敵の数は少ないものの、散開しているので、先ずは探し出すところから始まる。更に、こちらにはヘリも飛んでいるので、友軍を守る為にも、早く落としたい。色々とやる事が多いのだが、木々が邪魔して索敵範囲は狭まり、移動にもより多くのAPを消費してしまう。友軍のPLDがATMを装備しているので、それも有効活用させてもらおう。それでもヘリの索敵から逃げながらの発射なので、1機あたりの発数は少ないが、そこは機数でカバー。怖いのは、このヘリの索敵範囲だけなので、それが駆除できれば、後は車両程度なので、どうにでも料理できる。

シナリオ11 「バタリング・ラム」
 またしても、こっそり行って〜と言うタイプのシナリオだが、今回はより徹底されており、とにかく戦闘はご法度だ! 初期目的を達成するまでは、絶対に交戦を控えなければならない。「索敵型だけでも潰しておけば、相手は…」と色気を出してはいけない。索敵範囲外を慎重かつ迅速に移動、とにかく爆弾をセットするまでは、交戦を徹底してさける。直ぐ近くを敵のPLDが通過しても、臨機射撃など論外。山頂のレーダーサイトに辿り着き、十分な迎撃態勢を整えてから、爆弾を起爆させよう。ここからが本当の戦闘である。機数は少ないものの、こちらは高所を占めており、敵も一度には攻めてこれない。先ずは山頂の敵、これはPLD3台だけだが、これを排除して後顧の憂いを絶つ。次は、斜面を登ってくる敵だが、上手く隠れながらの射撃、遮蔽物を利用した白兵戦など、かなり優位に戦えるので、十分に持ち堪えられる。特に渋滞し易いので、纏まっている敵には、D1の武器が有効である。敵は、自分たちが使ったのと、ほぼ同じルートを通るので、分かり易い。 

シナリオ12 「トラッペン・ヤクト」
 全シナリオを通じて、対空要員が唯一輝けるシナリオだ。敵はヘリが主体で、後はオマケで車両も若干配備されている。それでもヘリの索敵能力と車両から発射されるATMは厄介で、壊すのは簡単なので確実に潰しておきたい。また、予防策として、先行する機体には、パッシブセンサーを持たせておきたい。また、敵を逃さないと言うのが前提だが、侵入は3方向からで、どうしてもカバー出来ない方角がある。広い索敵範囲を誇るRR型でも、なかなかカバーし切れない。ただ、敵も一目散に逃げる訳ではなく、こちらに向かってくる事もあるので、場合によってはデコイを持つ機体をオトリに、敵を誘い出したり、足止めしてもらおう。相手もデコイを装備しているので、意外とミサイルはあてにならず、発数を消費してしまう。APの低い隊員のPLDの両肩にミサイルを装備、使い切ったら除装、これを多用していこう。APと補正のあるキャラは、それを生かして、対空射撃で確実に落としていく。マップ下からの部隊は、そのまま上方向に押し上げて行き、左右から入る部隊は下を目指しつつ、両翼を伸ばして死角の範囲を狭めていこう。

シナリオ13 「ブロックバスター」
 最終マップながらも、大規模で派手な戦闘と言う訳ではなく、極端な話し、作戦目的だけ速攻で達成してしまっても、差支えは無い。ただ、それだと面白みに欠けるので、敵を駆逐した上で、ゆっくりと目的を達成する方法の方を採ったとして、話を進めていきます。先ず、一隊はマップ上の崖の上に降下。降下地点より右側(崖の上)の敵を排除して後顧の憂いを絶ちつつ、崖を下りながら、敵基地を目指します。尚、背後の敵は、数は少ないものの、窪みに隠れており発見し辛いので、こちらも敵の索敵範囲ギリギリまで近づいたら、次のターンで一気に殲滅した方が良いでしょう。105o砲を装備したR型が便利です。一方で、マップの下に降下した部隊のうち、一隊は正面の入り口を目指しつつ、敵を排除していきます。戦力を二分して、残りの部隊は段差を利用しつつ、大きく迂回して、基地の右側面に取り付き、壁をグレネードで破壊して、内部に突入します。基地内部は、障害物が多い為に、索敵漏れが出易いので、RR型よりかも、R型を数多くして、漏れを無くした方が確実です。敵をすべて排除してしまえば、後は主目的を達成するだけなので、万全の状態にしてから臨みましょう。初期配置の敵を排除してしまえば、増援は無いので、周囲を警戒する必要はありません。
 

 

 

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