津波で米に漂着の鳥居 元の場所に再建され式典

津波で米に漂着の鳥居 元の場所に再建され式典
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東日本大震災の津波で、青森県八戸市からアメリカ西海岸に流された神社の鳥居が5年近くの時を経て元の場所に再建され、2日、記念の式典が開かれました。
この鳥居は、東日本大震災の津波で八戸市の大久喜漁港にある厳島神社から流されたもので、3年前、およそ7000キロ離れたアメリカ西部のオレゴン州の海岸に流れ着いているのが見つかりました。
去年、アメリカから八戸市に戻され、元の場所に再び建てられました。神社では、2日、鳥居の再建を祝って記念の式典が開かれ、流れ着いた鳥居を保管していたアメリカの団体のメンバーや神社や漁港の関係者など合わせて60人余りが出席しました。
この中でアメリカの団体のスティーブ・ブルームCEO=最高経営責任者が、「流れ着いた鳥居を見たときはまさか持ち主が見つかると夢にも思わなかったので、本当に奇跡です。これからも引き続き日米の絆を育んでいきたい」とあいさつしました。このあと神事が行われ、関係者が鳥居が再建されたことへの感謝や震災復興の願いを込めて玉串を奉納しました。
神社の近くに住む74歳の女性は、「鳥居が流されたときは涙が出るくらい残念でした。地元に戻ってくるとは思わなかったので本当に胸がいっぱいです」と話していました。