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母親「検察は責任逃れ」最終陳述で

大阪地裁で再審初公判

 大阪市東住吉区で1995年7月、小学6年の女児(当時11歳)が焼死した民家火災で、保険金目的の殺人などの罪で無期懲役が確定した母親の青木恵子さん(52)の裁判をやり直す再審初公判が2日、大阪地裁(西野吾一裁判長)であった。青木さんは「私はやっていません」と無罪を訴えた。検察側は論告で有罪主張を断念する考えを示す一方、内縁の夫だった朴龍晧(ぼくたつひろ)さん(50)の初公判と同様、取り調べの違法性などについて再び異議を唱えた。

     審理はこの日で終わり、朴さん同様、8月10日に指定された判決で無罪が言い渡される見通し。

     青木さんを巡っては、大阪府警に逮捕された直後、「長女の生命保険金1500万円を得るために殺した」などと書かれた計9通の自供書などが作られた。

     弁護側は公判で、検察側が開示した青木さんの取り調べ日誌を新証拠として提出。刑事が大声で何度も関与をただす様子などが記録され、自白は違法な取り調べによるものと訴えた。

     検察側は論告で求刑を放棄したものの、無罪を求めなかった。その上で、自白の経緯を正当化。車からガソリンが漏れた自然発火の可能性については、「客観的に確認できない」とする見解を改めて示した。

     弁護側は「論告は何一つ根拠がない。出火原因や自白の任意性を真剣に検討しなかったため、誤判が生まれた」と述べ、警察、検察、裁判所に猛省を促した。

     青木さんは最終陳述で「証拠がないのに無罪の論告をしないのは責任逃れ」と憤った。【三上健太郎】

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