28日の日銀決定会合では大方の予想に反して、金融政策の現状維持が決定された。追加緩和を期待していた多くの市場参加者にとって、今回の決定はネガティブサプライズだった。その結果、決定会合後、日経平均株価は600円以上下落し、29日の為替市場では106円台まで円高が進んだ。
今回の措置は、これまでの黒田総裁のパフォーマンスが限界に近づいていることを示している。今後、日銀が政策に対して、政策の方向性等を市場に適切に伝えることが難しくなることが懸念される。それは、中長期的に景気にマイナスの影響を及ぼす恐れがある。
過度な期待を高めた黒田総裁の強気姿勢
決定会合後の株価の急落、円高の急進の原因は、投資家の日銀に対する“失望”だ。
決定会合を控える中、短気の投機筋を中心に追加緩和を見込んで、株価上昇、円安進行に備えたポジションをとった。しかし、実際には追加緩和は打ち出されず、急速に株売り、ドル売りが進んだ。
重要なポイントは、日銀と金融市場のコミュニケーションが、上手く働かなかったことだ。決定会合が近づく中で、ヘッジファンドなど投機筋の追加緩和への期待が膨らんだ。そうした期待の高まりに対して、日銀はブレーキを掛けることはしなかった。むしろ、期待の高まりを増幅させる発言もあった。
黒田総裁は日銀の政策が「歴史上、最強」と強気を示し、「必要があれば躊躇なく追加緩和を行う」と追加緩和をにおわせる発言を繰り返した。そうしたスタンスは投機筋のみならず、多くの投資家の期待を高めるに十分な説得力があったように見える。
世界的に金融政策への期待が高まっている状況下、今まで、総裁は“黒田バズーカ”と称して、市場が期待する以上の回答を用意してきた。投資家の期待が盛り上がるのはむしろ当然といえるだろう。
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