おっさんの“イタい”Instagram投稿――カレーを食べただけで#カレー部、社畜アピールの自虐ネタにうんざり
 つい数年前まで隆盛を極めていたFacebookだが、ここ最近はその低調ぶりを伝えるニュースをよく耳にするようになった。

 そんなFacebookと入れ替わるようにして、いまもっとも勢いのあるSNSとして注目されているのが、写真共有SNS「Instagram」だ。

 Instagramは、10代から20代前半の若者にアクティブユーザーが多く、最近ではマーケティングに活用すべく企業も続々とInstagramアカウントを開設している。

◆中年おっさんもInstagramを始めてしまった

 そんな若者のトレンドをどこで聞きつけたのか、今年になって30代以上の中年男性の中にもInstagramを始める者が増え始めているという。だが、そこはFacebookでもイタい投稿を繰り返していた中年男性。やはりと言うべきか、若者たちからは「イタい」と思われる投稿をしているという。

 20代のInstagramユーザーに、30代以上の中年男性のイタいInstagram投稿について聞いてみた。

◆ハッシュタグがイタい:単なる趣味や消費を「◯◯部」と名付ける絶望的センス

「若者のハッシュタグ芸を模倣しているようだけど、絶望的にセンスがないんですよね。仕方なくフォローしてあげた上司のハッシュタグは、単に文章を分けているだけで『てにをは』が多すぎる。リズム感がないっていうか、ダラダラと話を聞かされてるだけっていうか。あと『&』がハッシュタグに反映されないことを知らない情弱っぷりも痛々しい」(25歳・女性・一般事務)

「やたらと目立つのが、何かの活動を◯◯部と名づけているおじさん。私が見ただけで、『#カレー部』『#サウナ部』『#蕎麦部』とハッシュタグを入れている先輩がいました。実態は、仲間とカレーを作って持ち寄ったり、有名店にみんなで食べに行ってるだけ。単なる消費を部活動のように名付けるセンスからは加齢臭が漂います」(26歳・女性・出版)

「休日、誰もいないオフィスで写真を撮って休日出勤アピールする上司はウザい。旅行写真がタイムラインを占めるなか、逆張りで『GWはこれ!』『充実してるなう』『好きな休日の過ごし方は出社です』など、自虐ネタをここぞとばかりに投稿してくる。ハッシュタグで「#社畜」って入れるのも気持ち悪い。おじさんの自虐ネタはつまんないし、絡みづらいのでコメントはもちろん、いいねも押しません」(28歳・女性・広告)

◆写真がイタい:同じ構図。接写すればいいと思っている

「うちの上司はそこそこ稼いでいるので、おいしい赤身肉をよく食べているのだけど、悲しいほどに構図がダサい。ふだん仕事でカメラマンを使っているのに、ピントはブレてるし、背景のコップや人をどかしたりしないので、ひたすら日常感が漂う。おじさんは、根本的にInstagramに向いてないと思う」(25歳・女性・編集)

「とにかく料理は接写すればいいと思ってるらしく、ラーメンも前菜もぜんぶ接写。そのため、Instagramの写真を一覧表示で見ると全体的に暑苦しい印象になる。あと、本人は気づいてないだろうけど、料理写真がラーメンとカレー、焼き鳥ばかり。あの人って早く死にそうだよねってチーム内でよく悪口を言ってます」(27歳・女性・広告)

◆コメントがイタい:若いコに絡みたくて仕方がない

「Instagramって、いい意味で自己満足なSNSなんです。自分で一冊のフォトブックをつくってくイメージ。だから、知人とフォローし合っても、お互い構わなくていいし、構ってほしくないなんです。

なのに、そんなSNSの空気が読めないのが39歳の子持ちパパ上司。私が投稿するたびに、足の裏にこびりついた米粒みたいにコメントしてくる。おかげで、最近は他の女のコたちからコメントがつきにくくなりました」(27歳・女性・人材)

「InstagramをFacebookと同じに思い込んでる32歳のクリエイティブディレクターがいます。彼は最近Instagramをはじめたのですが、部下に『いいねが増えないんだけど』『インスタって、フォロワーどうしたら増えるの?』とネチネチ聞いてきます。たまに投稿にコメントが来ると、すぐにリプライを返す。下ネタも多いし、ほんとに空気が読めない人だと思いました」(26歳・女性・広告)

 ひどい言われようの中年おっさんのInstagramアカウント。とは言え、若者文化を必死に理解しようとする彼らの態度は、上から目線で若者を批判する同世代の男性たちよりは幾分ましと言えるかもしれない。

 だが、そんなおっさんたちの振る舞いが若者たちから支持されているわけでは決してない。自分のInstagramで思い当たるフシがあった人は、今すぐ自らのタイムラインを省みるべきかもしれない。 <取材・文/日刊SPA!取材班>