外相が中国首相と会談 大局的観点から関係改善で一致

外相が中国首相と会談 大局的観点から関係改善で一致
岸田外務大臣は訪問先の中国で李克強首相と会談し、停滞している日中関係を前進させるため、大局的な観点から両国関係を改善していくことが重要だという認識で一致しました。
中国を訪問している岸田外務大臣は王毅外相との会談後、中国共産党の最高指導部が執務する中南海を訪れ、日本時間の午後5時すぎから、李克強首相とおよそ30分間会談しました。
冒頭、李克強首相は「両国の関係は改善の兆しがあるが、その基礎はまだ確固たるものではない。両国関係をもう一度正常な軌道に戻せるよう、ともに取り組んでいくことを望んでいる」と述べました。
このあと会談で岸田大臣は、南シナ海の問題などを巡って停滞している日中関係を前進させるため、環境対策や防災対策など5つの分野で協力を強化していくことを提案したのに対し、李克強首相も賛同する考えを示しました。
そのうえで両氏は、大局的な観点から日中関係を改善していくことが重要だという認識で一致し、双方が努力していくことを確認しました。
また、岸田大臣は李克強首相との会談に先立って、中国で外交を統括する楊潔※チ国務委員ともおよそ1時間会談し、安倍総理大臣と習近平国家主席による首脳会談の早期実現に向け、具体的な外交日程の調整を進めていくことを確認しました。
※「チ」は竹かんむりに「褫」のつくり。