【実録:マルチ商法とは】アムウェイの本社でガッチリ勧誘されてみた!!
皆さんは「連鎖販売取引」をご存じでしょうか?そう、いわゆるマルチ商法と呼ばれる販売システムのことです。マルチ商法については「なんかアヤシイ」というイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか。そこで今回、連鎖販売取引の草分け的存在である日本アムウェイの本社で本気の勧誘を受けてみることにしました。
更新日: 2014年09月05日
RJ206_jpさん
皆さんは「連鎖販売取引」をご存じでしょうか?そう、いわゆるマルチ商法と呼ばれる販売システムのことです。マルチ商法については「なんかアヤシイ」というイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか。そこで今回、連鎖販売取引の草分け的存在である日本アムウェイの本社で本気の勧誘を受けてみることにしました。
更新日: 2014年09月05日
RJ206_jpさん
ここから報酬獲得のクライマックスになっていきます。
◆自分の獲得PVが150万PV以上になると、自分を含めた会員全体は一つの独立グループになる
◆自分の会員グループの中から独立グループが発生すると、このグループに関わる獲得PVは自分には加算されなくなる。
◆但し、この独立グループ全体の売上金の4%が、セカンドボーナスとしてアムウェイ本部から自分に支払われる。
<図説>
Aさん
↓
Bさん
↓
Cさん→→→
↓ ↓
Dさん ↓
↓
-------↓-------
Eさん→→→
↓ ↓
Fさん Gさん
(75万PV)(75万PV)
※Eを含めたグループの会員は独立グループとなり、A、B、CのPVに加算されなくなる。ただし、独立グループを持つCは、Eグループ売上の4%が第2の報酬として支払われる
※この第2の報酬(セカンドボーナス)は、直下に独立グループがいる人のみに支払われる。この図でいうと、A、BはEグループの売上に対して4%もらうことはできない)
◆自分の直下にこの独立グループを3つ持つと「エメラルドDD」という称号を与えらえる。この「エメラルドDD」会員の年収は、およそ1,000万円程度になる。
◆独立グループが6つになると「ダイヤモンドDD」となり、年収は2,000万円クラスになる。
◆グループ9つで年収3,000万円、とランクが上がるごとに年収が約+1,000万円になっていく。
すごいです、このシステムはすごすぎます。良い商品を広めて購入者が増えるだけで、こんなに年収が増えるなんてまるで夢のようです。しかし、アムウェイのPV付与は月単位計算で、1ヶ月経つとまたゼロからスタートだったはず。はたして毎月こんなにPVを稼ぐことができるのでしょうか?
大丈夫、アムウェイの商品はここが違う!
◆会員がPVを継続して獲得できる最大のポイントは、モノが素晴らしいということ。
①原価率が30%もあるため、そもそも製品自体の品質が高い
②全国一律、送料無料で商品を配達してくれる
③1年間は、どの商品でも返品が可能!(一部を除く)、化粧品やサプリなどは、もちろん、使用済みでも返品OK!
◆アムウェイ商品は日用品に力を入れたラインナップなので、一度購入すると継続的に購入してしまう商品ばかりである。
◆会員になってもらうための条件は、年間たったの3,600円。しかも、もし万が一脱会したいときには、支払った3,600円は返却してもらえる。勧誘した相手にデメリットが全くない。
なるほど、シャンプーや洗剤、歯磨き粉に化粧品などは毎日使うもの。しかも、品質が良いので他に乗り換える心配がないということなんですね。
太郎さんのアムウェイ歴
「自分は頭が悪いし取り得がないんですよ」
「でも、アムウェイだけは頑張ってきました」
「僕でもできるんだから誰だってできます」
「とにかく誰にでも平等にチャンスがあります」
※写真はイメージです。山本さんすいません。
◆2004年、副業としてスタートした。アムウェイの商品の良さを見てびっくり、さらに、報酬体系の透明さと報酬額を聞いて大いに魅力を感じたことがスタートの契機になった。
◆はじめは、上司、友達、恋人、幼馴染といった、ごく親しい人に勧めていった。ただ、みんな会員になってくれはしたものの、収入が大きく増えることはなかった
◆そんなある日、上司が知人にアムウェイ商品を紹介したところ大いに気に入り、そこから会員が爆発的に増えていった。同じ頃、恋人がたまたま使っていたアムウェイの化粧品を見た友達が積極的に商品を購入し始め、さらに口コミで周りに広め、こちらでも爆発的に会員が増えていった。
◆そうこうしているうちに、太郎さん本人が会員になってから9ヶ月後には150万PV達成、アムウェイだけの収入が月収30万円を超す。
◆これを聞いた、太郎さんの周りの会員さんたちが「俺も、俺も。私が、私が」のダチョウ倶楽部状態になり、さらに口コミが広がっていった。
◆口コミが広がって会員が増えた結果、太郎さん自身は商品を買わずとも毎月150万PVを超える ようになり、収入が安定してきた。
◆そして、10年経った現在では、独立グループを6つもち(年収2,000万円クラス!!)副収入だったアムウェイ会員ビジネスだけで生計を立てるようになっている。
◆しかも、成績優秀なアムウェイ会員は、超豪華な招待旅行などを本部がアテンドしてくれるという特典もあり、今年は超豪華なラスベガス旅行のチケットが送られてきた。
太郎さん、セレブじゃないですか。しかし、本当に太郎さんみたいに成功することができるんでょうか。でも、誰にでも平等なシステムなわけですから、頑張ればいけそうな気もしてきました。
実際に商品を見せてもらった
そして最後には、実際にアムウェイの洗剤を見せてもらいました。
鏡にラー油をこぼしてしまった!という、今までにないシチュエーションの汚れを洗い流す実験をアムウェイの洗剤とテレビCMでもおなじみの「ジョイ」とで比較してもらいました。
しかし、これがびっくりするほどアムウェイの洗剤が素晴らしく、比較にならないほど性能の違いがあり、私自身ほんとうにびっくりしてしまいました。
しかも、この洗剤は原液での販売で1本1,380円、薄めてジョイと同じ濃度・容量に換算すると、なんと1本あたり、たったの70円ほどになるという。これはとんでもなく安い!と感じました。
面談の最後に
太郎さん:「きみの才能があれば、僕の数倍は稼げる!そのためには、僕が10年間で培ってきた全てのノウハウをおしえます!」
私:「ありがとうございます!!」
※写真はイメージです。山本さんすいません。
「チュース、チュース、どもでーす」
スラリとした体形で、カジュアルに高級ブランドの洋服を着こなす、なかやまさん。とても年収2000万プレーヤーとは思えない気さくさです。
なぜか、チュッパチャップスみたいなのをくわえたままでやって来たのがとても印象的でした。
こんな線の細い方が、どうやって会員を増やしていったのか、その骨太の営業トークを学びたいです。
※写真はイメージ。イケダハヤトさんすいません。
無言で頷くゆうたくん。役作りの一環なのか、かなり渋いです。
朴訥とした雰囲気でありながら、身に着けているものは超の付く高級品。こちらの「よろしくお願いします」の声にも微動だにせず、なかやまさんとは趣を異にするオーラを放っていました。
いつか倍返しだ!そう心に秘めて握手をさせてもらいました。
※写真はイメージです。香川照之さんすいません。
面談を終えて⇒アムウェイ、すごいじゃん!
いやはや、アムウェイ、すごいっす。面談前とはイメージが全く変わりました!
スタートアップに必要なお金って年会費の3,600円だけで、しかも解約したら返金されるということは、事実上ノーリスクとも考えられます。しかも新規で始めるビジネスで、店舗や事務所がいらない、社員もいらない、頑張れば年収1,000万円も夢じゃない。素敵すぎます!
それではひとつずつツッコんでみます
はい、そうなんです。
勧誘ですからあたりまえですが、良いことしかいわず都合の悪いことは言わない、要は営業のテクニックなのです。嘘をついているわけではないので、だまされる方が悪いのかもしれません。
とりあえず気づいたところにつっこんでみる
◆売上1,200億円、経常利益260億円もあるのに社員がたったの500人!◆
いやいや、会員が70万人いるんでしょ。全員がアクティブではないにしろ、10%の会員が熱心に売り込みしてるとすれば、営業担当社員が7万人もいることになります。1%だとしても7,000人です。こうなるとそんなに優秀な(効率の良い)企業、というわけでもなさそうです。
◆原価が30%もかかっているんです!◆
どうやったら確認できるんでしょうか。決算書が公開されていないので確認のしようがないですね。しかも、仮に本当に30%かけてるとして、それがイコール良い商品ということにつながるんでしょうか。例えば300円かけて作ったものを1,000円で売ったら原価率30%になりますが、同じものを3,000円で売れば原価率10%になります。要するに、原価率は販売価格によっても変動するので、原価率が高いからといって一概に良い商品というわけではないのです。作ったはいいけど全然売れなくて値段を下げた原価率60%以上のセール品なんてざらにあります。
◆全国どこでも配送してくれる!◆
はい、たしかに親切ですけど、当然その分の費用が販売価格に乗っかってるってことですよね。別にアムウェイの社員が配達してくれるわけではなくて、物流会社が運んでくるわけですから。
◆日用品だから継続して買う①◆
たしかに買うと思うんですが、日用品って月にいくら買いますか?3万PV未満はキャッシュバックがゼロなので、最低でも39,000円分は毎月購入しないとキャッシュバックの最低水準まで届きません。家賃に教育費、食費や交遊費を除いた純粋な日用品に関する月の支出で40,000円使ってる人ってそんなにたくさんいないのではないでしょうか。
◆日用品だから継続して買う②◆
購入した日用品って、いったいどれくらいでなくなるんでしょうか。先ほどの洗剤を例にして計算してみましょう。1本1,380円のアムウェイ洗剤、ジョイと同じ濃度・容量にすると1本が70円になるということは、ジョイ約20本分ということになります。ところで、食器用洗剤って毎月何本くらい使いますか?2本も使えば多い方じゃないですかね。ということは、アムウェイの洗剤1本買うとだいたい1年くらい洗剤買わなくていいってことですね。こんなんじゃ毎月3万PVも貯まりませんよ。
ちょっと計算をしながらつっこんでみる
◆会員70万人の収入計算◆
売上の30%が会員の報酬プール金ということはアムウェイの年間売上1,200億円×0.3=360億円が70万人の報酬の原資になります。一人当たりの平均報酬原資/年は、360億÷70万≒52,000円
(セカンドボーナスがもらえないと1年間で一人当たり約5万円しか年収がない!www)
次にセカンドボーナス(150万PV以上のグループを1つ持ったときの売上×4%)を考えます。
年間売上1,200億円なので月の売上は100億円です。仮にこの100億円全部がセカンドボーナスの対象売上だったとしても、セカンドボーナスの原資は4億円です。これを会員一人当たりに換算すると4億÷70万人≒570円(!?)月の売上全部がセカンドボーナスの対象ということはありえないので、実際の金額はもっともっと低く、セカンドボーナスなんてほとんどないに等しいと考えられます。
2つのボーナスを合計しても、1人あたりの年間の販売報奨金の原資はたったの6万円程度しかない。
要するに、6万円×70万人分=420億円のお金を70万人で我先に取りあうのが、現在のアムウェイの報酬システムなのです。
いやいや、会員が増え続ければアムウェイの売上も増えて報酬プール金もたくさん貯まるじゃないか、という意見もあると思います。ただ、そんなに会員が増えるでしょうか?今の会員70万人が今後、一人あたり20人会員を増やしたとしましょう。すると、会員数が1,400万人になりますが日本人口の10%以上ですよ(笑)
しかも、ただ会員が増えただけじゃダメなんです。パイは大きくなりますが、食べる人も多くなってしまうからです。『一人当りのアムウェイ商品の購入額が大きく』ならないと一人あたりのプール金は増えていきません。
月の収入に換算するとたったの5,000円、高校1年生のおこずかいくらいにはなるんでしょうかね?
ただ、アムウェイで稼ごうとするのではなくて純粋に商品が良いから使っているという人には関係ないですね。
さらに色々と計算してみる
◆年収1,000万プレーヤーが何人いるか?◆
一人当たりの年間の取り分が6万円しかないのですから、仮にひとりで1,000万円とる人がいるとその人は、1,000万円÷6万円≒166人分の取り分を独り占めしてるってことになります。年収3,000万円の人がいれば約500人分を独り占めしてるってことです。
では、アムウェイ会員の中に年収1,000万円の人はどれくらい存在できるんでしょうか?
1,000万円÷6万円≒166、70万人÷166人≒4,200人、4,200人÷70万人=0.6%
なんと、0.6%しか存在できないんですね。この計算だと年収1,000万円の人とゼロの人になっていて、実際はゼロじゃない人がたくさんいるはずなので、ざっくり0.1%として、つまり1,000人にひとりは年収1,000万円以上の人がいる、というくらいじゃないでしょうか。
ちなみに、国税庁が調査している年収別の人口割合では、1,000万円以上の人は約4%くらいいます。つまり、世の中の平均よりも40倍くらい低い確率でしか1,000万円の壁を超えることはできないということになります。 参考サイト:http://nensyu-labo.com/2nd_1000.htm
◆今から始めてどれくらい収入とれるか?◆
日本アムウェイが設立された当時、国内にアムウェイ会員は10万人いたそうです。(太郎さん談)今、会員70万人なので30年間で60万人増員したという計算になります。仮に、1年間に会員ひとりが勧誘して成功する人数が一定だとすると、どれくらい勧誘できるのか計算してみましょう。
金融の複利計算方程式を使って、
10万人×{(1+X)の30乗}=70万人 X=0.067(6.7%)
なるほど、過去の実績では、会員は毎年6.7%しか増えていないということですね。
私が30年後、年金代わりにアムウェイ報酬を月に30万円もらおうとすると、150万PVを稼がなくてはなりません(太郎さんが9ヶ月で達成した数字)、私のグループ一人あたりのPVが最低ランクの3万PV(毎月約39,000円分の購入)だとすると、50人の勧誘に成功しなければならない計算になります。では、30年間で50人の会員を増やすには、毎年何パーセント増やしていけばよいのでしょうか。
先ほどと同じ式を使って
1人×{(1+X)の30乗}=51人 X=0.139(13.9%)
平均のちょうど2倍くらい、周りの人の倍くらい頑張れば楽しい老後を過ごせそうです。
いや、ちょっと待ってください。仮に過去の実績6.7%で会員が増えていった場合、30年後には会員はいったい何人になるのでしょうか?先ほどの式を使って計算すると、なんと490万人のアムウェイ会員がいることになります(笑)
アムウェイ商品を毎月4万円近く買えるのが20~65歳くらいだとすると、内閣府発表の30年後における日本の20~64歳の将来推計人口は約6,000万人ですから、8%以上の人がアムウェイ会員であるということになります。2010年の20~64歳の人口が約8,000万人なので、現在、約0.8%いる会員が10倍に増えるってことになり、ちょっと現実的だとは思えません。
要するに、今から始めてもよほどのことがない限りはうまくいかなそうだ、と私は思いました。
参考サイト:http://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2012/zenbun/s1_1_1_02.html
いや、ダメかどうかは分かりません。成功する確率、勝算が限りなくゼロに近いだけです。
ただ、先に始めた人と後から始めた人、全員平等にチャンスがある、とは考えにくいです。平等なのは報酬の計算方法であって、10万人しかユーザーがいなかった市場を開拓するのと、すでに70万人のユーザーがいる市場を開拓するのでは、労力が全然違うのは明白です。こと、日用品のマーケットなんてなおさらです。
普通の人は、こんな低い確率にかけて頑張るなら、他のことを頑張ろうと思うんじゃないでしょうか。
結論、やりたい人はやればいいよ
冷静に考えれば誰でも分かるように、そんな簡単にはいかないのです。ただただ良い物を友達や知人、家族に教えたら9ヶ月で30万円の副収入!なんて、よほど運が良くない限りは実現しないのです。
一生懸命商品のことを勉強して、他社の商品もたくさん使いどこが違うのかをきちんと説明できる。普通の営業さんがやってることそのものです。
以上のような考察から、私は絶対にこのビジネスに手を出すことはありませんが、「これでのしあがってやるぜ!」っていう方は頑張って挑戦すればよいと思います。ただし、決して無茶な勧誘はしないでください。間違っても、『誰でも儲かる』とか『このビジネスで何万人も1,000万円とってる』などと言ってはいけませんし、相手にそのような印象を抱かせてもいけません。そのような勧誘は立派な法律違反になってしまいます。
そして、ここからは私の推測ですが、万が一このような勧誘の結果、誰かから文句を言われたとき、アムウェイ本部はきっと助けてくれません。「アムウェイビジネスはたった3,600円でできる起業です」「個人事業主となって誰からの指図もうけなくていいんです」「関係は上司でも部下でもなく独立した事業主です」といった勧誘のフレーズは、「本部は関係ありません」という逃げ道を作るためのものである可能性が高いからです。
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