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ハノイとホーチミンで「International Higher Education Day in Vietnam 2016」(主催:Vietnam International Education Development, Ministry of Education and Training)が、3月5日と6日に開催されました。3回にわたるレポートの今回は第1回。
主催者によると、教育訓練省主催のベトナム高等教育に関する国際イベントは今回が初めてとのことです。日本からの参加は3校(うち、1校はハノイのみの参加)で、わたしも大学関係者としてこのイベントに参加し、ベトナム人学生やベトナム高等教育担当者や他国の大学関係者と交流できました。今回は、このときの見聞をふまえ、ベトナムの高等教育事情を伝えます。
ベトナムは、初等教育段階における補習目的の学習塾から高等教育への進学まで、教育熱心な国だというのがわたしの印象です。一般のベトナム人と話たり街の看板や広告を見ても、少しでも子供に良い教育を与え将来に投資したいという思いを強く感じます。
わが国の教育行政においても、「教育は、将来に対する有効な投資」「所得に関係のない教育の機会均等」といったことが言われますが、ベトナムでは、より高い学歴や英語をはじめとする言語能力といった教育の「成果」があるかないかで、社会に出たときのチャンスが大きく変わります。その意味で、日本以上に「教育に対する投資の意義」を感じているようです。
とはいえ、ベトナムで高等教育を受けられるのは、比較的恵まれた環境にあると言えるかもしれません。都市部で中等教育(高校まで)を受けてきたベトナム人にとっては、続けて高等教育を受けることは自然な選択肢の一つのようですが、ベトナムの都市人口率はまだ30%程度です。そのため都市部以外では、中等教育の機会の確保がまだまだ重要な課題となっているようです。
なお、国際的な統計によると、ベトナムでは高等教育段階の就学率が20%強程度となっており、域内平均の30%弱程度と比較しても、まだまだ改善の余地があると言えるでしょう。
また、ベトナムでは日本ほど多様な国家資格や国家試験があるわけではありません。そのため、例えば医師・看護師・会社における会計担当者(Chief Accountant)といった職種は、大学の当該学部で専攻し卒業たかどうかが重要な基準の一つとなっており、「どの分野の学士を持っているか」が大きな意味を持ってきます。
こうした背景があるためか、ベトナム人は「高等教育を受ける=高等教育機関で教育を受ける」のではなく、「高等教育を受ける=学士を取得する」ということを強く意識しているようです。そのため、就職面談の場で、「大学のトレーニングセンターで2年間ITを勉強しましたが、大学は卒業していません……」と自信なさげに語る若者も少なくありません。
また、こうした若者は「いずれは大学を卒業したい」ということに、日本人以上に強いこだわりを持っている気がします。ベトナムのIT業界では、卒業することよりも、採用後にどう活躍してくれるかの方が採用側の重要なポイントになっていますが、それは、大学で情報工学系を専攻した後に就職する者が多いためかもしれません。
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