【コラム】韓国の男児選好がもたらした厳しい現実

 この年齢層の男性は就職でも苦労している。優秀な女性たちが教職や公務員職を半分以上占め、20代の就業者数は女性が男性を上回っている。また、大都市では高学歴の専門職女性が多く、相対的に低学歴・低所得の男性は結婚がますます難しくなっている。二十歳を超えたばかりの男性たちは、軍入隊さえも競争率が高く思い通りにならない。

 この先、さらに深刻な「嫁不足」が待っている。結婚適齢期の男性が適齢期の女性よりも約20%も多い時代が、2020年代半ばから始まる。2000年ごろからの少子化が重なり、女児の数がさらに少なくなったためだ。こうした混乱は30年代末まで続く。すでに年下男性と年上女性の結婚、初婚男性と離婚した女性の結婚は増えつつあるが、それでは嫁不足は解消されない。

 かといって、海外から花嫁を迎えるのも簡単ではない。中国やベトナムも出生性比の不均衡が問題となっているためだ。ベトナムは、男児選好の弊害が出ている韓国から専門家を呼び、出生性比不均衡の解決策を探っている。

 こうした状況ゆえ、住宅購入の面で優遇するなど、韓国政府が率先して結婚を後押ししていく必要がある。自治体が若い男女の出会いの場を定期的に設けたり、ローカルテレビ局がお見合い番組を制作したりして、結婚を奨励するムードをつくることが切実に求められる。

金東燮(キム・ドンソプ)保健福祉専門記者
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