レッドブルのダニール・クビアトに追突されてレースを終えたセバスチャン・ベッテルは、無線で放送禁止用語を並び立てて悪態をついた。
中国でクビアトを"狂人"と非難してからわずか14日。ベッテルは再び1コーナーのカオスに巻き込まれてしまった。スタートで彼のフェラーリのリアに衝突したのは、またしてもクビアトだった。体勢を崩したベッテルはもう一台のレッドブルに乗るダニエル・リカルドに当たり、ターン3でどうにか立て直しを試みたが、そこへまたしてもクビアトが突っ込んできた。
クラッシュの直後、ベッテルは次のように叫んだ。「ああもう、何だよ! どこのどいつだ、クソッ!! レースは終わった。クラッシュした。ターン2で誰かに追突され、ターン3でも誰かに追突された。ほんとマジでさ。何でこんなことになったんだよ?」
元ボスのクリスチャン・ホーナーと一言交わすためにレッドブルのピットウオールを訪れたベッテルがテレビのインタビューに応じた時には冷静さを取り戻していたが、相手の非に対する確信は揺るがなかった。
「別に彼のことは嫌いじゃないよ。でも、彼は2週間前にも間違いを犯している」とベッテルは述べた。「なのに今日も間違いを犯した――それははっきりしている――僕がもうレースをできないという事実は変わらないけどね」
2回目の接触前にアクセルを緩めていたのではないかと確認すると、彼はその時の状況を語った。「僕はクルマのリアを気にしていた。それほど大きなダメージは見えなかったけど、パンクやその他の構造的な破損があるかどうか分からなかったんだ。それからルイスに反応しようとしていた。ターン2の出口は僕の方が良かったから、すぐにアタックしたかったんだ。でも、あそこは左コーナー。僕は右側にいたから少しリフトしたよ。映像は見た。何があったのかは明らかだ」
事故でタイヤがパンクしていたかどうかは定かではないとベッテルは述べた。
クビアトとは直接話す考えはあるかと尋ねると、彼はこう答えている。「僕に違う対応ができたとは思わない。話す必要があるとしたら、当然彼だろうね」
この一件でスチュワードはクビアトに10秒のストップ&ゴーペナルティを科し、彼は6周目にそれを消化した。土曜日に彼はスタートへのアプローチは変えないと発言しており、ベッテルに対しても他のライバルに対しても1コーナーで"手加減はしない"と述べていた。