第1次世界大戦の兵士、1世紀を経て埋葬 フランス
2013年11月12日 12:43 発信地:セスタ/フランス
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【11月12日 AFP】第1次世界大戦(1914-18年)の戦闘で死亡したフランス人兵士が11日、約1世紀を経てようやく故郷に埋葬された。
埋葬されたのは1916年3月に仏北東部で起こった「ベルダンの戦い(Battle of Verdun)」で銃弾に倒れたジャン・ケイルー(Jean Caillou)さん(享年41)。フランス人140万人が命を落とした同大戦の中で、最も死傷者の多い激戦の一つだった。
当時、ケイルーさんの遺体は近くの教会に運ばれたが、直後にこの教会もドイツ軍によって破壊されたため、そのまま約1世紀の間、戦場跡となった同地に埋もれていた。しかし今年5月に古戦場を訪れたドイツ人観光客が地面の下にあった人骨に気付き、発見されるに至った。
この後、専門家チームが周辺を発掘したところ計26体の遺骸が発見された。一部の遺骸は軍での所属を示す識別章と一緒に発見されたため、身元が明らかになっている。ケイルーさんもそうした一人だった。
ケイルーさんの遺骸を入れた棺にはフランス国旗が掛けられ、戦没者追悼記念日(Remembrance Day)の11日、最期を迎えた戦地から800キロ以上離れた故郷の町セスタ(Cestas)へと運ばれ埋葬された。
ケイルーさんは死亡した当時、結婚して12歳の娘がいた。1995年まで存命していたが子どもはいなかったため、ケイルーさんの直系の子孫はいないという。(c)AFP