北海道新幹線開業1か月 利用者は在来線の約2倍

北海道新幹線開業1か月 利用者は在来線の約2倍
北海道新幹線の開業から26日で1か月になります。利用者の数は従来の在来線に比べて、ほぼ2倍に増えたほか、函館市などでは観光客が増加し、一定の新幹線効果が出ています。
JR北海道によりますと、先月26日に開業した北海道新幹線の新函館北斗ー新青森間の25日までの1か月間の利用者は17万3600人、1日当たりの平均で5600人でした。乗車率は27%にとどまっていますが、前の年の特急や急行列車の利用者数と比べると、ほぼ2倍に増えており、JR北海道は順調な滑り出しだとしています。
また、函館市では、観光名所の函館山のロープウエーの利用者が、新幹線の開業後、前の年より14%増えたほか、大手旅行予約サイトによりますと、大型連休を含む来月末までの函館市などの宿泊予約数は前の年より29%増えており、観光面に一定の新幹線効果が出ています。
一方、今月1日には青函トンネル内で線路に落ちた金属片が原因で新幹線が緊急停止し、貨物列車と新幹線が線路を共用する区間の運行の難しさも示しました。
JR北海道は新幹線を使った修学旅行の誘致に力を入れるなど、利用の増加に向けた取り組みを続けるほか、青函トンネルの保守や点検の時間をより多く確保するため、夜間に貨物列車を運行しているJR貨物とも協議を進めていくことにしています。