チェルノブイリ原発事故から30年 現地で追悼式典

チェルノブイリ原発事故から30年 現地で追悼式典
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旧ソビエトのウクライナにあるチェルノブイリ原子力発電所で、原発事故が起きてからちょうど30年となる26日、現地では事故の処理を支援する日本やヨーロッパなどの代表が出席して、事故の犠牲者を追悼する式典が開かれました。
ウクライナにあるチェルノブイリ原発ではソビエト時代の30年前、運転中の原子炉で爆発が起きて大量の放射性物質が外部に放出され、消火活動に当たった消防隊員や原発職員など、およそ30人が死亡したほか、事故処理を行った作業員や周辺の住民などの間では健康被害を訴える声が相次いでいます。
事故から30年となる26日、事故処理に当たった人たちをたたえるため、原発の敷地内に設けられた記念碑の前で、犠牲者を追悼する式典が開かれ、日本やヨーロッパなど事故の処理を支援する各国の代表が出席しました。
ウクライナのポロシェンコ大統領が花をささげたほか、日本からは山田外務政務官が現地を訪れ、犠牲者の死を悼みました。
チェルノブイリ原発では事故のあと、放射性物質の外部への放出を防ぐため、建物を覆う「石棺」と呼ばれる建造物が造られましたが、老朽化して崩落の危険も指摘されています。
現在、国際社会の支援で「石棺」ごと覆うアーチ型の構造物の建設が進められていますが、溶けた核燃料をどう取り出すのかなど廃炉に向けた課題は残ったままです。

IAEA事務局長「安全を当然と思い込んではならない」

チェルノブイリ原発事故から30年となるのに合わせて、IAEA=国際原子力機関の天野事務局長は26日、声明を発表しました。そのなかで、天野事務局長は、「チェルノブイリの事故は、世界で最も深刻な原発事故で、悲劇だった。多くの人たちに長期にわたる影響を与え、その苦しみを忘れてはならない」としています。
また、チェルノブイリの事故のあと、世界の原子力の安全性は向上したものの、5年前には東京電力福島第一原子力発電所で事故が起きたと指摘し、「しっかりとした計画があり、技術的に進んでいる国であっても重大な事故が起こりうることを再認識させられた」としています。
そのうえで、「安全を当然のものと思い込んではならず、油断をしてはならない。原発事故の影響は、国境を越えるので、国際的な協力が不可欠だ。安全基準を最高のものとするために、IAEAは指導的な役割を果たしていきたい」と強調しました。