死者の4分の1 いったん避難も自宅に戻り死亡

死者の4分の1 いったん避難も自宅に戻り死亡
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熊本地震で死亡した49人のうち、少なくとも4分の1にあたる12人が、先月14日の地震でいったん避難したあと自宅に戻り、その後の16日の地震で建物の倒壊などに巻き込まれて亡くなったことがNHKの取材で分かりました。
熊本地震では、熊本県内で49人が死亡し、1人の行方が分からなくなっていて、NHKは死亡した人たちの状況について、遺族や知人、警察などに取材しました。
その結果、先月14日の地震でいったん避難したあと自宅に戻り、その後の16日未明の地震で死亡した人が、少なくとも全体の4分の1にあたる12人に上ることが分かりました。このうち10人は倒壊した家屋の下敷きになって亡くなり、2人は自宅が土砂崩れに巻き込まれて亡くなったと見られています。
遺族や知人によりますと、亡くなった人の中には「もう大きな地震は起きないだろう」とか「車での避難生活に疲れた」などと話して、自宅に戻った人もいたということです。また、全体の70%を超える37人が、倒壊した建物の下敷きになって亡くなったとみられるということです。
これについて、耐震建築に詳しい東京工業大学の和田章名誉教授は、一連の地震が数日の間に震度7を2回観測するなど近年例がない状況だったと指摘したうえで、「内陸の地震では特に余震が多い特徴があるので、建物の安全性が確認されるまでは戻らないことが必要だ」と話しています。