地震による熊本の農林水産業被害 1000億円超に

熊本県は、一連の地震による農林水産業への被害額が1000億円を超え、県内で起きた過去の災害と比べて最も大きくなったことを明らかにしました。
熊本県は1日夕方開いた災害対策本部の会議で、一連の地震による農林水産業への被害額が1日現在で1022億円余りに上っていることを明らかにしました。この被害額は過去に熊本県内で起きた大雪や豪雨などの災害と比べて最大だということです。
このうち農業関係が767億3000万円と全体の75%を占めています。具体的には田畑に亀裂が入ったり農道ののり面が崩れたりした、農地関連の被害が480億9000万円。畜舎や作業機械、それにトマトやカーネーションのハウスなど、農業施設への被害が275億5000万円。牛などの家畜が畜舎の下敷きになって死んだり、なすやすいかが出荷できなくなったりする被害が10億8000万円などとなっています。
また、林業関係は土砂崩れで山の斜面が崩壊したことなどで235億4000万円、水産業関係では漁港の防波堤が壊れるなどして19億3000万円となっています。
これについて蒲島知事は、会議のあと記者団に対し「農林水産業は熊本県の基幹産業なので早く復旧復興させて、力強く踏み出していかなければならない」と述べ、復旧を急ぐ考えを示しました。