東日本大震災の支援に恩返し 無料美容室を開設

東日本大震災の支援に恩返し 無料美容室を開設
東日本大震災で被災し、全国から支援を受けた仙台市の美容師の男性が、当時の恩返しをするため、地震で大きな被害を受けた熊本県南阿蘇村の避難所を訪れて、無料の美容室を開設しました。
避難所に美容室を開いたのは、仙台市で美容師をしている守末紀生さん(72)です。守末さんは、5年前の東日本大震災で経営する美容室が一時営業できなくなりましたが、全国から支援を受けて再開できたということです。
守末さんは、そのときの恩返しをしようと今回、仲間の美容師に声をかけ、南阿蘇村の避難所になっている「久木野総合福祉センター」で無料の美容室を開きました。この避難所ではまだお湯が出ないため、髪を洗えずに困っている人も多いということで、美容師たちは客の要望を聞きながら髪をカットしたあと、トラックの荷台に設けた流し台で丁寧にシャンプーをしていました。
美容室を利用した90歳の女性は「地震が起きてから頭を洗えていなかったので気持ちよかったです。髪も短くしてもらいました」と話していました。
守末さんは「被災した人にも笑顔が戻ってうれしかったです。髪を切って気分をリフレッシュしてもらいたい」と話していました。
無料の美容室は、今月7日まで南阿蘇村や西原村の避難所に開設されます。