「水の国」に異変 水源枯渇、濁る水道水 熊本県内各地
熊本地震以降、熊本県内各地で水源の枯渇や水道水の濁りなどが確認されている。阿蘇山麓の豊かな湧き水や水前寺成趣園(じょうじゅえん)(熊本市中央区)の池などで知られる「水の国」の異変。専門家は、地震の影響で水脈などが変化したためと指摘している。
熊本県内の地下水は、雨や河川の水が田畑から地中にしみ込み、阿蘇山の火砕流堆積物層に蓄えられている。不純物が少なく、浄水施設でろ過せず給水できるため、県内供給量の約80%は地下水を塩素消毒して使用している。地震後、熊本市や益城町など15市町村で水道水の濁りが確認され、飲み水として使えない状況が発生した。
澄んだ水を求めて立地した企業にも影響が出ている。半導体部品の三井電器熊本工場(西原村)は、水の濁りなどを原因とする断水のため生産を停止し、福岡県内の系列工場で代替生産する予定。建物が損傷し生産を止めているサントリー九州熊本工場(嘉島町)は、清涼飲料水に使う井戸の水質などを確認できていない状態が続いている。県の企業立地課担当者は「きれいな水は県の売り。以前通りの水環境が整ってほしい」と話す。
=2016/05/01付 西日本新聞朝刊=