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【プロ野球】

オリ金子、6戦目でやっと初白星 無四球完封、100勝へM2

2016年5月1日 紙面から

オリックス−楽天 完封で今季1勝目を挙げ捕手の伊藤とガッチリ握手を交わす金子(左)=京セラドーム大阪で(持木克友撮影)

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◇オリックス5−0楽天

 オリックスの金子が2季ぶりの完封で今季初勝利を挙げた。散発3安打で三塁を踏ませず、チームの連敗を3で止めた。打線は6回に小谷野の2点適時打で先制し、7回は安達の適時二塁打などで3点を加えた。楽天は打線が沈黙した。

    ◇

 最後はウィーラーを内角の直球で見逃し三振に仕留め、オリックスの金子はようやくマウンドで笑顔を見せた。

 今季6試合目での初勝利は2014年9月10日の楽天戦(コボスタ)以来となる無四球完封で決めた。140キロ台後半の直球で攻め、チェンジアップでタイミングをずらし、カットボールでバットの芯を外す。お手本のような投球を貫いた。

 試合後は肩の荷が下りたようにホッした表情に。「僕が投げた試合で今年初めて勝てたので何よりそれが良かった。自分の投球に集中しました。必死でした」。登板前の時点で0勝2敗、防御率5・85。エースがまさかの不振に陥っていた。

 「ここまで勝てないのは経験してない。苦しかった。考えたくなかったし、弱気になっていた」

 次々に飛び出す後ろ向きな言葉が苦悩を表していた。打たれてはいけないという強い思いが力みにつながる。コースを狙わなければ、の意識が球数を増やす。悪循環に陥っていた。そんなとき、ふと好調時の自分を想像してみた。そこにヒントがあった。

 「上から目線というか、変化球で遊びながら打者を惑わせていたな」。光が見えた。打者を見ながらあらゆる変化球を駆使し、翻弄(ほんろう)するスタイルを思い出した。

 「これまで迷惑を掛けた分、投げる試合は1試合も負けないつもりで取り組んでいきたい」

 通算98勝目。今度はエースが浮上の原動力となる。 (達野淳司)

 

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