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鉄道車両の色替えはコスパ高い集客方法 デザイナー起用も増

NEWS ポストセブン 4月30日(土)16時0分配信

 ゴールデンウィークとなれば普段はそれほど強く関心がなくても、珍しい鉄道に乗りに行こうと旅行する人が少なくない。でも、電車なんてどれもこれも似たようなデザインだと思っている人は、最新の車両デザインをみてほしい。驚くほど大胆なものが登場しつつある。とくに、鮮やかなカラーリングが近年は目立つ。鉄道関連の執筆も手がけるライターの小川裕夫さんが、最新鉄道車両のトレンド「色」についてリポートする。

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 なにげなく乗っている鉄道車両が最新型に変わったところで、その変化に関心を払う人は多くない。東海道本線を走る車両がE231系だろうと、E233系だろうと、時間通り目的地に到着すれば問題ないのだから。だが、鉄道に関心がない人でも、車両の色が変わると、すぐに「これ、新しい電車かな?」と気がついたりする。色の変化に、人は意外と敏感だ。

 最近の鉄道業界では、鉄道車両の色に変化が起きつつある。

 ロックバンド・くるりが「赤い電車」と歌った京浜急行電鉄は、長年にわたって赤色を伝統にしてきた。その伝統を打ち破るかのように、2005(平成17)年から青い車体「京急ブルースカイトレイン」の運行を開始。2014(平成26)年には黄色い車体の「京急イエローハッピートレイン」の運行も始めた。これらにより、京急=赤といったイメージは薄らいでいる。

 車体の色を変えるトレンドは、地方にも波及している。鳥取県の若桜鉄道は、国鉄の若桜線を第3セクターに転換した19.2キロメートルの路線。知名度は決して高くないが、SLを運行して観光客を惹きつけている

 その若桜鉄道が、5月1日~8日の期間限定で漆黒のSL車体をピンク色に塗り替えると発表した。「SLといえば黒」というのが、従来からの伝統。それには理由があり、SLは煤煙で車体がすぐに汚れてしまうため、少しでも汚れが目立たないようにするために黒にしている。その常識を破り、世界広しといえどもピンク色のSLを走らせるのは若桜鉄道ぐらいだろう。

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最終更新:4月30日(土)16時0分

NEWS ポストセブン

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