訃報:若宮啓文さん68歳=知韓派の朝日新聞元主筆

訃報:若宮啓文さん68歳=知韓派の朝日新聞元主筆

 日本の代表的な「知韓派」として知られる朝日新聞の若宮啓文・元主筆が、今月28日、滞在していた中国・北京で死去した。68歳だった。

 若宮氏は東京大学法学部を卒業後、1970年に朝日新聞社に入社した。支局の記者時代、日本社会で差別される「部落民」について取材するうちに、在日韓国・朝鮮人たちの実態に関心を持つようになった。79年に韓国を訪問、板門店や北朝鮮が掘った南侵トンネルを目の当たりにし、翌年には北朝鮮で金日成(キム・イルソン)主席と面会した。「朝鮮半島は私の運命だと思った」とそて、本格的に韓国について学ぶようになったという。韓日関係について長い間、深く温かい視点で見てきた人物とされている。

 人生最後の1週間のスケジュールも韓国と関係するものだった。若宮氏は今月23日、ソウルで行われた「ニア財団韓中日プロセス」の会議に出席した後、韓中日3カ国のシンポジウムに出席するため、27日にソウルから北京入りした。そのときすでに体の不調を訴えていたという。翌日、シンポジウムに姿を見せず、不審に思ったスタッフたちがホテルの浴室で倒れている若宮氏を発見した。中国当局は「外傷がないことから考えて、持病により急死したものとみられる」と説明した。

東京=金秀恵(キム・スヘ)特派員
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