島国大和のド畜生
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ゲーム開発時の意見をどうするか。
良いゲームを商業的に失敗させる細かなミスに立ち向かう,客観的調査と評価の重要性とは
 なかなか普遍的な話題である。(ゲーム開発において)

 最近のオレのテーマで、「開発中のゲームの良くないところをどう指摘すれば良いか」みたいなものがあり、これには正解は無い。

 ゲームは体験の為「オレが遊んだ時こう思った。これがダメだ!」みたいなことは誰だって思うし、体験だから強固で、それこそが正解のように感じるのだが、実際はそんなことは無いし、じゃあ100人やったら100人がそう思うのか?それがダメだとして離脱要因になるのか?課金機会損失になるのか?みたいな話はある。

 「これは無いわ」と思うような、ガチャ率、ドロップ率で、莫大な利益と接続人数をたたき出しているゲームが一杯あるわけで、誰か個人の感覚なんかの話はしても無駄とまでは言わないが、有益とは限らないのだ。

 次に、「お前の指摘はもっともだが、そんなこと聞いてられない」という事もありえる。開発中のゲームの抱える問題は莫大で、誰かが気になった一点ごとき軽微な問題でしかなく、そんな事は貴様が言わなくても知っているという状況は多い。

 他、「仮にお前の指摘が最もだとして、それを直すのにかかる工数をお前は捻出でできるのか?」「仮にお前の指摘のとおりに直したとして、それでもクソゲーだった場合の責任をお前は取るのか?」というのがトドメ付近の問題としてある。
 ようするに、責任を取らない発言はゴミ以下なのだ。発言を求められた場合を除く。

 という事で、人様に指摘を入れる場合。求められてなければ指摘を入れても無駄なのだな。
 求められた場合でも、とりあえず社交辞令でしかない場合も多いから、通り一遍の指摘をして、それで直らなくても「ああはい、他に重要なことありますしね」という態度で居るしかない場合が多い。責任の範疇超えちゃうし。

 逆に自分の関わるプロジェクトに外野からクリティカルな意見が来たらそれを見逃すことは怠惰だと思うので、何とか手を打ちたい所だが。結構な率で、クソみたいな自己体験だけをよりどころとする意見が出てくるので、これの選り分けで疲弊する。

 仕様を把握した上よりも、ファーストインプレッションを重視するのは、功を奏する場合もあるので、一概に否定できないが、ただただウザイ場合もあるのだ。

 それが解っているからこそ、人様のプロジェクトにクチを挟むとき、物凄く低姿勢になる。
 こういうとこ気になってますけど、把握の範囲ですよねー。こう弄ると効果あるんじゃないかと思いますが、どうですかねー。一応開発資料読み込みましたが、どこともバッティングしないと思いますがー。あーあまりお気になさらず、外野のちょっとしたアレですからー。みたいな。
 字にするとアホみたいだな。

 プロの仕事の場合は、金を出した人、責任を取る人、実際に手を動かす人の意見が絶対だと思っている。
 俺はそのルールにのって仕事している。

 というか、そういう風に線を引かないと、ウンコみたいな意見に飲まれて流されて、面倒ごとが多発してプロジェクトの達成が危ぶまれることが多い。

 こういう話をすると「意見を言うなってことか!」みたいに捉える人が5%ぐらい居てゲンニョリするのだが。

 自分の体験にしか基づかない意見は、データとしての価値が低いし、そこで発生するリスクの責任を負う気がない意見はゴミだ。
 逆を言えば、データとして価値が高く、リスクの責任を負うのであるならば、別にその意見を疎む理由は無い。

 ならば、データの一つとして伝えるか。データを集めて申し出るか、リスクを負うか。いくらでも自分の意見の通し方というのはある。

 そういう努力なしでは、人もプロジェクトも動かぬという話。

2016/05/01(日) 01:38:45| 固定リンク|仕事| トラックバック:0 | このエントリーを含むはてなブックマーク|
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