ニコニコ超会議2016の目玉のひとつである「超歌舞伎」では、歌舞伎役者の中村獅童さんと、ボーカロイドの初音ミクによる「今昔饗宴千本桜」が上演されました。
演目のストーリーは今回のイベントのために新たに作られたもので、代表的な歌舞伎の演目のひとつ「義経千本桜」と、初音ミクの代表曲「千本桜」の世界観をミックスさせたもの。
「歌舞伎を見てみたいけど、どう楽しんだらいいのかわからない」という、歌舞伎になじみのない人にも楽しめるよう、口上では中村獅童さんから丁寧なストーリーの説明と、屋号(中村獅童さんは「萬屋」、初音ミクはその名字から「初音屋」)のかけ方の説明がありました。
ストーリーは、「発端 大正百年 未來を守ろんとし海斗 絶体絶命の場」「第一場 平安 忠信と転生なせし白狐 美玖姫 再会の場」「第二場 神代 青龍に敗れし白虎 回想の場」「第三場 平安 もとの白狐 美玖姫 再会の場」「第四場 平安 美玖姫 青龍 力戦奮闘の場」「大詰 平安 白狐 青龍 最終決戦の場」の6つのシーンから構成されていて、大正百年→平安→神々の時代と3つの時空間をまたぎ、それぞれの時代に合わせ中村獅童さんは青音海斗→佐藤四郎兵衛忠信→白狐、初音ミクは初音未來→美玖姫→美玖姫と姿形や衣装を変え、進んでいきます。
毛振りや立廻り、見得などの歌舞伎の魅力と、3D投影やAR、被写体抽出技術などの最新技術がぎゅっと詰まった内容になっており、また、中村獅童さんの「ニコニコユーザーのコメント得て、力いやます上からは」などのセリフや、ニコニコ生放送のコメントによって、青龍に枯らされてしまった千本桜に桜の花びらが再び咲く演出など、生放送からも楽しめる演出が満載のあっという間の約1時間でした。
「超歌舞伎」を観たユーザーからは、「初音ミクは実在したんだな」「これ見るために現地に来るべき」「鳥肌やばい、歌舞伎やばい」などのコメントがありました。
日本の伝統芸能である歌舞伎とポップカルチャーが上手く融合した「今昔饗宴千本桜」は、名前の通り本当に「超歌舞伎」でした!
(大原絵理香)
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