江戸時代の石橋「通潤橋」も被害 連休の人出に影響

江戸時代の石橋「通潤橋」も被害 連休の人出に影響
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熊本城をはじめ一連の地震で多くの文化財が被害を受けている熊本県内では、勢いよく水を吹き出す姿で知られる江戸時代に造られた石橋、「通潤橋」でも被害が確認され、大型連休の人出に大きく影響しています。
熊本県によりますと、江戸時代から石材を加工する職人たちがいた熊本県内には、400以上の石造りの橋が残されていますが、一連の地震で国や県などが文化財に指定している石橋だけで11か所の被害が確認されています。
このうち、国の重要文化財に指定されている山都町にある「通潤橋」は高さおよそ20メートル、長さ76メートルほどある農業用水を送る石橋で、橋の上からの景色を楽しめるほか、日時を決めて橋の側面から行われる豪快な放水が人気の観光名所です。しかし、地震のあと、橋の内部を通る水が漏れ出したため、シートで覆い、送水と立ち入りを規制しています。
熊本市から訪れた30代の男性は近くの道の駅から眺めて「被害は知っていましたが、近づけず残念です。放水するシーンを見たかったです」と話していました。山都町によりますと、詳しい調査が必要で、復旧のめどは立っていないということです。
山都町観光協会の真原誠さんは「例年、大型連休は観光客でいっぱいになりますが、ことしはまったくと言っていいほどいない状況です。通潤橋は観光名所であり、心のよりどころでもあるので一日も早い復旧を願っています」と話していました。