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【大リーグ】

ドジャースの前田、登板5戦目でメジャー初黒星 イチローには完勝

2016年4月30日 紙面から

◇マーリンズ5−3ドジャース

ドジャース戦の7回、ゴードンの適時打でリアルミュート(右)の生還を許したドジャース・前田=ロサンゼルスで(共同)

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 【ロサンゼルス穐村賢】マエケン、初黒星−。大リーグは28日、当地などで行われ、ドジャースの前田健太投手(28)は地元でのマーリンズ戦で6イニング2/3を投げて7安打4失点、メジャー登板5試合目で初黒星を喫した。2−1のリードで迎えた7回に崩れ、同点とされて2死一、二塁で降板。2番手の救援右腕バエズが適時打などで勝ち越された。ド軍は3−5で敗れた。マ軍のイチロー外野手(42)は6番中堅で7試合ぶりに先発出場し、4打数無安打。前田とは日米通じて初めて対戦し、2回の第1打席から空振り三振、三飛、遊飛と3打数無安打に抑えられた。

 「憧れの存在」と公言してはばからなかったイチローとの初対戦が実現したのは2回1死走者なしの場面。イチローが右手で体の前にバットを構え、いつものしぐさで臨戦態勢を整えると、「不思議な感じがした。まさかこんな日が来るとは思っていなかった」とマウンド上の前田も気持ちを高ぶらせた。  

 だが、そんな特別な思いも、いざ勝負となれば封印。「捕手のサイン通りに投げた」と内角高めへの真っすぐなど2球で簡単に追い込むと、最後は外角低めに縦に落ちる鋭いスライダーで空振り三振に打ち取った。その後の2打席も完璧に抑え、日米通じて初の直接対決は前田に軍配が上がったが、「結果よりも、対戦できてうれしく思う。僕にとってはすごく幸せな時間だった」と試合後も興奮が収まることはなかった。

 ただ、「幸せな時間」は7回、イチローをどん詰まりの遊飛に打ち取った直後に暗転する。2回にソロ本塁打を浴びたリアルミュートの中前安打などで2死一、二塁とすると、ゴードンに試合を振り出しに戻される左前適時打を浴びた。

 球数が今季最多101球となったこともあるが、踏ん張りどころで痛打されての降板。「絶対にリードを守らないといけない場面。ヒットを打たれてマウンドを降りることになってしまったので悔しい。粘って無失点で降りることが僕の仕事だった」と責任を果たせず、うなだれた。

 悪い流れは2番手の救援右腕バエスも断ち切れず、前田が残した2人の走者を生還させて計4失点(全て自責点)。メジャー初黒星となり、防御率も0・36から一気に1・41となった。「初めて負けて悔しい思いをした。反省を生かし、次に向けて修正したい」。次戦は中5日で迎える来月4日(日本時間5日)のレイズ戦か。真価が問われるマウンドとなる。

 

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