ロシア、新基地でのロケット打ち上げに成功。しかし怒れる男プーチン
詳細がいちいちロシアっぽくて良いですね。
ロシアは新しい宇宙基地ボストーチヌイからのロケット打ち上げに成功しました。しかし24時間の遅れがあったそうで、これを観るだめだけに約5,500キロを飛んでやってきたプーチン大統領はご立腹のようです。
無人のソユーズ2.1aロケットは3台の人工衛星を載せて宇宙へと旅立ちました。元々は水曜日に打ち上げの予定でしたが直前で異常が発見され、丸一日スケジュールが遅れることに。The New York Timesのレポートによるとプーチン大統領、かなりご不満のようですよ。次のように述べています。
ロシアは打ち上げ数においてリーダーである。それは事実である。これは良いことだ。しかし私たちは非常に多くの事故に遭っている。これは悪い。プロフェッショナルかつ迅速な対応があるべきである。
これは良い。これは悪い。小学校でこうやって怒られたことありますよ、私。
プーチン大統領が言うとシンプルなセンテンスでも凄味がありますよね。いつも思うのですが、プーチンは大統領というよりは王のような話し方ですよね…。
BBCのレポートによると、遅延は新しい基地ではなくロケット自体の問題であったとプーチン大統領がかなり入念に説明したとのこと。新宇宙基地はプーチン大統領のアイデアだったので、「基地が問題じゃねーから!」ということですね。
ロイターによると次のように説明されています。
昨日、機器の動作が想定を少し超えるということが起きました。原理上は昨日打ち上げをすることも可能でしたが、機器が想定以上の動作を見せていたため打ち上げを停止しました。これは正常なことです。
ロシアの宇宙基地にはカザフスタンのバイコヌール基地がありましたが、この基地の登場によってバイコヌールに頼る必要がなくなりました。しかしこの新しい基地の建設でも、これまでに4人が汚職事件で逮捕されており、それが原因での完成の遅れがBBCに指摘されています。汚職事件についてプーチン大統領は次のように発言しています。
もし彼らの有罪が証明されたら、家庭の温かいベッドから刑務所の板ベッドへと居場所を変えることになるだろう。
...こわー!!何その言い方ー!
5,500キロの移動といい、ご立腹スピーチといい、汚職事件といい、細かいところがロシアらしいですよね。
こちらのビデオではそんなプーチン大統領念願の新基地で行われた打ち上げが見られます。
source: Космодром Восточный. Пуск РКН Союз-2.1а. / YouTube
Jamie Condliffe - Gizmodo US[原文]
(塚本 紺)
- プーチンの実像 証言で暴く「皇帝」の素顔
- 朝日新聞国際報道部,駒木明義,吉田美智子,梅原季哉|朝日新聞出版
- プーチンと柔道の心
- V・プーチン,V・シェスタコフ,A・レヴィツキー|朝日新聞出版