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台湾の対日批判が先鋭化 漁船拿捕に抗議、沖ノ鳥島沖に巡視船派遣へ

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台湾の対日批判が先鋭化 漁船拿捕に抗議、沖ノ鳥島沖に巡視船派遣へ

29日、台北市内の外交部で、日本側への抗議の後、記者団の質問に答える林永楽外交部長(田中靖人撮影) 29日、台北市内の外交部で、日本側への抗議の後、記者団の質問に答える林永楽外交部長(田中靖人撮影)

 【台北=田中靖人】台湾の林永楽外交部長(外相に相当)は29日、対台湾窓口機関、交流協会台北事務所の沼田幹男代表(駐台大使)を外交部に呼び、日本が沖ノ鳥島沖で台湾漁船を拿捕(だほ)した問題で抗議した。馬英九政権は漁船保護を名目に、沖ノ鳥島沖に巡視船など2隻を派遣することを決めるなど、強硬姿勢を強めている。

 林氏は、沖ノ鳥島は「岩」であり、排他的経済水域(EEZ)は「主張できない」と改めて強調。「日本は国連海洋法条約に違反している」として今後、台湾漁船を拿捕しないことを確約するよう求めた。沼田氏は、台湾側の主張は「決して受け入れられない」と抗議し、「冷静な対応」を求めた。

 だが、馬政権は29日、「漁民の権益を守る」として、巡視船1隻と漁業訓練船1隻の派遣を決めた。5月1日に南部・高雄港から出航する。沖ノ鳥島のEEZ内で操業している台湾漁船はごく少数とみられ、示威行動の意味合いが強い。

 馬総統や張善政行政院長(首相)ら政権幹部は「日本は国際社会の権利を侵している」(馬総統)などと連日、日本批判を繰り返している。立法院(国会)も29日、日本に抗議する与野党の共同声明を採択した。

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