“弾劾”のブラジル大統領 国連で理解求める

“弾劾”のブラジル大統領 国連で理解求める
k10010495251_201604231614_201604231831.mp4
ブラジルの議会でみずからの弾劾に向けた手続きが進んでいるルセフ大統領は、ニューヨークで国連の会合に出席し、「この厳しい時期は必ず乗り越えられる」と述べ、オリンピック開催を前にブラジル国内での混乱を懸念する各国首脳に理解を求めました。
ブラジルでは、ルセフ大統領が政府会計の不正操作に関わったなどとして、議会下院が17日、弾劾に向けた手続きを議会上院に進める決定を行いました。
こうしたなか、ルセフ大統領は、22日、ニューヨークの国連本部で開かれた地球温暖化対策の取り組みを定めたパリ協定の署名式に出席しました。
ルセフ大統領は、演説の中で、「今、ブラジルは厳しいときを迎えている」と述べました。そのうえで、「ブラジルの国民、そして私自身もこの厳しい時期を乗り越えられると確信している」と述べ、8月のオリンピック開催を前にブラジル国内の混乱を懸念する各国の首脳に理解を求めました。
ルセフ大統領の弾劾手続きを巡っては、早ければ来月中旬までに弾劾法廷を設置するかどうかを決める議会上院での採決が行われる見通しで、地元メディアは、法廷が設置され、それに伴って、ルセフ大統領の職務が一時的に停止される可能性は高いと伝えています。