ビールの本場ドイツで、ビールの製法を厳格に定めた法律「ビール純粋令」が制定されてから５００年を迎え、法律が発令された南部の町で、メルケル首相も参加して記念の催しが行われました。

ドイツの「ビール純粋令」は、ビールの品質や価格を安定させようと、今からちょうど５００年前の４月２３日に当時のバイエルン公国で制定された法律で、当初はビールの原料を大麦、ホップ、水だけにすると定め、その後酵母が加えられたあと、今もドイツ全土に適用されています。
この「ビール純粋令」の制定５００周年を祝う催しが２２日、法律が発令されたドイツ南部のバイエルン州の町で始まりました。ビール醸造者の連盟が開いた式典では、メルケル首相があいさつし、「私たち政治家は５００年たっても受け継がれ、人々に祝福されるこのような法律をつくらなければなりません」と述べて、会場を沸かせていました。
市内の中心部では、催しを盛り上げようと、当時の衣装を身にまとった人たちがさまざまな見せ物を繰り広げました。
ドイツでつくられるビールは、今も「ビール純粋令」に基づいて添加物などを一切加えずにつくられていて、集まった大勢の市民は早速、伝統のビールの喉ごしを楽しんでいました。
この「ビール純粋令」の制定５００周年を祝う催しは２４日まで行われ、現地は祝賀ムードに包まれます。