(雲林 28日 中央社)幼少期を日本統治時代の台湾で過ごした日本人男性(76)が27日、姉と妻とともに、当時住んでいた場所を訪れた。男性は昨年11月にも訪台。その際、警察や戸籍事務所職員の協力により、当時の戸籍資料を見つけており、男性は協力者に再び感謝を示した。
男性は3歳のころ、獣医をしていた父親とともに台南州斗六郡(現・雲林県斗六市)に移り住んだ。しかし、父親は男性が7歳の時に死去。男性は当時、郡役所による手助けと多くの人の励ましを受け、今でもその温もりを覚えていると話す。
日本へ帰国後、姉から台湾の思い出話をよく聞かされていたという男性。そのため、自身の記憶は曖昧ながらも、ルーツを探る旅に出ることを決め、9年前に帰国以来初めて訪台した。しかし、その際は言葉の問題のため、手掛かりは得られなかった。
男性は昨年11月の再来訪で、ようやく当時の家があった場所にたどり着いた。さらに、戸籍事務所職員の協力で戸籍謄本も手にした。
男性の姉も台湾を恋しく思っていたため、男性は今回、姉と妻を連れて再び訪台したと語った。
(江俊亮/編集:名切千絵)