マスカレード・ホテルシリーズの第二弾
新品価格 |
刑事とホテルウーマン、それぞれの前日譚。
短編が4作、それぞれに彼らの良さがつまっている。
ホテルに泊まる人々の仮面を守るホテルウーマン。
犯人がかぶっている仮面の下を暴く刑事。
対極にいる二人の共通点は仕事に対する熱い思い。
読みやすく、テンポの良い一冊。
距離感を保ちながらお客様のためにする仕事
「人の役に立ちたいと思ってこの職業を選んだのだが、あまり相手に関心を持ちすぎてもいけないとは」
ホテルウーマンの発言。
お客様のために、お客様のことを知りたいと思うが、
仮面を剥がしてしまってはならない。
プライバシーを守りながら相手に刺さることをしてあげなければならない。
距離感を大事にする職業とはこういうことだ。
「お客様を信じるなら、とことん信じる。中途半端なことはやめなさい」
仕事において中途半端は最も嫌われる。
やるならやる、やらないならやらない。
そもそも仕事を選ぶ過程で、やりたいと思っている仕事を選んでいるはず。
入りたい会社ではなく、やりたい仕事というものを見つけることが重要なのだ。
あなたの仕事は何ですかと聞かれた時に、会社名を答えるのは極めて日本人的な発想である。
「お客様の顔を見ながら、この方に何をしてあげられるだろう、自分は何を期待されてるだろうって考えるの」
すべての仕事において考える事。
何をしてあげられるのか、そして何を求められているのか。
思いが価値を生み出し、社会の役に立てるのだ。
ブレイクスルーを求めて
「夢を追わなきゃ新しい道は拓かれないと考えていたんですが」
会社に入って、夢ばっかり語っていてはいけないと言われたことがある。
だけど、夢を持たずして仕事をやる気力は僕にはない。
だからその上司とは全く反りがあわなかった。
せっかく仕事をするのだから、目的はお金以外にあって欲しい。
それこそが、モチベーションの源泉であり、会社だけではなく社会のためになるのだ。
「たとえどんなに見下げ果てた人間であろうとも、それがホテルの客ならば、彼等が被っている仮面を守るのが自分たちの仕事なのだ」
関連記事
aichikenmin-aichi.hatenablog.com