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 「国境なき医師団」(MSF)は28日、シリア北部アレッポでMSFが支援する病院が空爆され、患者やスタッフの少なくとも14人が死亡したと明らかにした。犠牲者には少なくとも3人の医師が含まれ、うち1人は地域で最後に残った小児科医だったという。

 MSFは「必須の医療を奪う病院の破壊を非難する」との声明を出した。国連のデミストゥラ・シリア担当特使も28日、スイス・ジュネーブでの記者会見で、MSFの病院への空爆について「数時間前にアレッポの病院に空爆があった」と明らかにした。

 デミストゥラ氏は、アサド政権側と反体制派の和平協議が予定の日程を終えて中断したのを受けて会見を開いた。2月末に実現した停戦について、戦闘が次第に再燃しているため、「何とか持ちこたえている状態で、いつでも崩壊しうる」と危機感を表明した。一方で、「5月中」に協議再開を目指す考えも示した。(ジュネーブ=松尾一郎)