イラン 議会選挙の決選投票へ選挙戦始まる

中東のイランでは、議会選挙の決選投票を前に選挙戦が始まり、国際社会との対話を通じて経済の再建を実現しようというロウハニ政権を後押しする結果となるのか注目されます。
イランでは、ことし2月に議会選挙が行われましたが、290議席のうち68の議席で当選者が決まらなかったため、上位の候補による決選投票が今月29日に行われます。
これを前に、21日、南部シラーズなど各地で選挙戦が始まり、国営放送は、選挙ムードが高まっていると伝えています。
ことし2月の議会選挙では、欧米などとの交渉の末に経済制裁の解除を実現したロウハニ政権を支持し、選挙協力している穏健派と改革派が、首都テヘランの選挙区で議席を独占するなど大きく躍進しました。
しかし、現地メディアの分析によりますと、反欧米を掲げてロウハニ政権に対抗してきた保守強硬派が地方の選挙区を中心に多くの議席を維持したことから、全体の獲得議席数では2つの勢力がきっ抗していて、決選投票が最終的な勝敗のカギを握ることになります。
穏健派と改革派のグループは、知名度の高いグループの重鎮を保守強硬派との一騎打ちの争いとなる選挙区に応援に入れるなどして、残る68議席のうちおよそ40議席の獲得を目指していて、国際社会との対話を通じて経済の再建を実現しようというロウハニ政権の外交姿勢や経済政策を後押しする選挙結果となるのか注目されます。