基本的信頼感という言葉を知っていますか?
基本的信頼感は、子供が楽しく充実した社会生活を送るために欠かせないもので、乳児期に育む必要のあるものです。
このページでは、基本的信頼感の概要、育まれる時期、子供に与える影響、育む方法について紹介します。
基本的信頼感とは
基本的信頼感とは、自分が他人から愛されていて、大切にされているという感覚のことです。
「根拠のない自信」や「理由のない自己肯定感」と呼ばれることもあります。
赤ちゃんは、パパママから気持ちを受け入れてもらい、たくさん愛情を注いでもらうことで、パパママとの間に強い情緒的な絆を築き、安心感や受容感を得る中で基本的信頼感を育んでいきます。
基本的信頼感が育まれる時期
基本的信頼感は、乳児期(生後0歳0ヶ月~生後1歳頃)までに最も育まれるというのが一般的な考え方です。
幼児期以降は、基本的信頼感を前提として、赤ちゃんの主体的な行動や態度を温かく見守り、必要に応じてしつけを行うことになります。
基本的信頼感が子供に与える影響
基本的信頼感が育まれた子供は、パパママ以外の他人からも愛されて大切にされている感覚(自己肯定感)を自然に持つことができ、気持ちに余裕があって情緒的にも安定します。
そのため、良好な人間関係を築き、何事にも前向きにチャレンジし、困難に直面しても乗り切ろうとするなど、社会の中で前向きに活躍する意欲や力を身につけていきます。
一方で、基本的信頼感を育むことができなかった子供は、パパママに不信感を抱いており、他人との関係でも、見捨てられるのではないか、裏切られるのではないかという不安や不信感を常に抱えています。
そのため、自分に自信が持てず被害的な受け止めをしやすい、失敗を恐れて何事にも消極的になる、他人を信頼できず情緒的な人間関係が築きにくいといった傾向があります。
また、しつけに対して怖さや否定されたという思いばかりを強めがちで、しつけの内容が浸透しにくいと言われています。
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基本的信頼感を育む方法
基本的信頼感を育む一番の方法は、日々の子育てにおいて、赤ちゃんの要求や欲求にできるだけ応じてあげることです。
例えば、おなかが空いたら母乳やミルクをあげる、おむつが汚れたら交換する、ジッと見つめてきたら笑顔で見つめ返す、ぐずったら抱っこするなど、赤ちゃんが望むことを望むようにしてあげましょう。
意識しておきたいポイントは、次のとおりです。
- 赤ちゃんの望むことを望むようにお世話をする
- たくさんスキンシップをとる
- たくさん声をかける
- たくさん笑顔を見せる
赤ちゃんは、パパママが希望どおりお世話してくれることで、「パパママに大切にされている。」という安心感を得ることができます。
また、パパママの笑顔や声かけ、スキンシップといったポジティブなノンバーバルコミュニケーション(非言語的コミュニケーション)も、赤ちゃんを安心させる効果があります。
忙しくて一緒にいられない時も、赤ちゃんの見える範囲にいて笑顔を見せたり、「ちょっと待ってね。」、「ママはここにいるよ。」と声をかけたりしてあげましょう。
一方で、パパママが自分の都合を優先して赤ちゃんの言動を無視したり、ぞんざいな対応をしたりすると、赤ちゃんは「大切にされていない。ダメな子なんだ。」、「見捨てられているんだ。」と自信を失い、パパママへの不信感を募らせていきます。