トップ > 中日スポーツ > スポーツ > 首都スポ > 記事

ここから本文

【首都スポ】

東都大学野球 亜大の山田義が初完封勝利 エースに名乗り

2016年4月28日 紙面から

亜大−東洋大 リーグ戦初完封を飾った亜大・山田義=神宮で

写真

 亜大が9−0で東洋大に先勝。球速より制球を重視した山田義貴投手(4年・沖縄尚学)が3シーズンぶりの勝利を初完封で飾った。国学院大は6−5で逆転勝ち。5点を追う7回に主将の久保田昌也外野手(4年・龍谷大平安)の同点打などで追いつき、8回に鹿屋陸捕手(3年・星稜)が決勝の中犠飛。専大は5回に2本塁打を含む5長打で5点を先取したが、追加点がなかった。

◇亜大9−0東洋大

 直球は130キロ台でも完封した。スライダー、ツーシームも使って打たせてとって8安打2四死球。亜大の山田義は自信を持って言った。「プロを見ていても、スピードじゃなくてコントロール。捕手の狙い通りに投げれば打たれない」

 最速143キロを誇った昨年までと違うスタイルだ。今季は生田勉監督(49)から「120キロ台でいいから直球を低めに投げろ。140キロ出したら駄目だ」と言われた。制球力を高めるためにテークバックを小さくするフォームに修正。「(球速が)遅いと、バッターがタイミングを取りやすいんじゃないかと怖かった」と不安もあったが、4月中旬の空き週の東海遠征で手応えをつかんだ。

 トヨタ自動車との練習試合で低めを意識、140キロ台なしで5イニングを1失点に抑えた。「狙ったところに投げれば、社会人にも打たれなかった」。自信を得て臨んだ前週の中大戦は6回まで無失点。7回に制球が甘くなり3失点で逆転されたが、1週間後のこの試合は痛打はなくなった。8安打されたが、6回に中川に打たれた左中間二塁打が唯一の長打だった。

 8回1死一塁では、ドラフト候補の4番笹川をツーシームで崩して浅い左邪飛。相手の狙いを外すようにリードした宗接も「内と外の出し入れがうまくできた。思ったところに投げてくれるのでリードしやすく楽しかった」と振り返った。四死球も2つだけでテンポがよく、味方打線もよく打ってくれた。

 東浜(現ソフトバンク)、九里(現広島)、山崎(現DeNA)と続いたエースたちがいたころと比べると、今季は柱となる投手がいない。「以前に比べて投手力が弱いので、完投するためにパワーよりコントロール重視と思った。点をやらない理想のピッチングをしてくれました」と生田監督。亜大の投手では2014年10月8日の山崎以来の完封。東浜にあこがれて東京に出てきた山田義が、今季のエース候補に名乗りを上げた。 (小原栄二)

◇国学院大6−5専大

専大−国学大 7回裏国学大2死二、三塁、中前に同点の2点打を放つ久保田

写真

 内角低めの厳しい直球を仕留めた。2点差まで追い上げた7回2死二、三塁で、国学院大の久保田がセンター返しの同点打。「プロに行くために、遠くに飛ばそうという意識もあって引っ張ってばかりでしたが、1年のときから見てくれている方に『逆方向に打て』と言われ、それだけ練習してきたのが良かった」

 ソロ本塁打、左翼フェンス直撃二塁打、2ラン、そして連続三塁打。専大の長打力に、センターを守っていた久保田もあぜんとしたが、「ベンチでは1点ずつ返していこうと言っていた。それがつながった」。代打攻勢で下位からチャンスをつくり、1番の山崎から久保田まで3連続単打で追いつき逆転。2カード連続で勝ち点を挙げ、3カード目も先勝。久保田主将は「この勝ちは大きい」と語気を強めた。

◆エースで完敗…専大雪辱誓う!!

 ビッグイニング返しをされて逆転負けした専大の斎藤監督は、エース高橋礼が打たれたものの、「7回の向こうの打線が高橋を上回った」とサバサバした表情。「敵ながらあっぱれ。あきらめない姿勢は学ぶべきところがある。明日はうちが出していく」と雪辱を誓った。

     ◇

 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」面がトーチュウに誕生。連日、最終面で展開中

 

この記事を印刷する

PR情報

閉じる
中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日スポーツ購読案内 東京中日スポーツ購読案内 中日スポーツ購読案内 東京中日スポーツ購読案内 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ